研究課題/領域番号 |
09234203
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
源栄 正人 東北大学, 工学部, 助教授 (90281708)
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研究分担者 |
柴田 明徳 東北大学, 工学部, 教授 (30005251)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 震源断層の不均質すべり / 理論地震動 / 不整形地盤 / 地震動の主軸 / 地震動の空間分布 / せん断ねじれ応答 / 構造物の水平2方向連成応答 / 地震動の破壊力特性 |
研究概要 |
都市直下型地震により発生する地震動の性質を把握することは構造物の耐震設計や都市防災のために重要となる。このため、震源断層の不均質性と震源域における段差状の不整形地盤構造を考慮した論理地震動について検討を行うとともに、これが構造物の応答に及ぼす影響を検討した。 兵庫県南部地震のような横ずれ断層を対象に、神戸市の南北断面を想定した理論地震動の検討を不均質サイズが異なる3つの断層すべりに対して行い、不均質サイズによる地震動の卓越周期の違い、断層破壊の方向による地震動の指向性や水平2成分の主軸解析、上下成分の大きさ等の性質を考察した。神戸市の深部不整形地盤構造では震災の帯に対応する地点では不均質サイズによらず地震動が大きくなることが理論解析により示された。震源域の堆積層部における理論地震動の水平2方向の大きさの関係について、主軸方向は概ね断層直交方向に一致するが断層平行方向に対する最大速度振幅比は不均質サイズによって変化し、不均質サイズが小さいほど断層直交方向成分の卓越が顕著となるという知見を得た。また、上下動については段差構造付近の堆積層側で大きな振幅となることが理論地震動解析により示された。 震源域における過去の観測地震動や理論地震動における水平2方向成分を用いた構造物の水平2方向連成応答性状を検討するために、構造物のせん断ねじれ振動を波動論により検討するための方法を提案するとともに、パルス的な水平2方向入力に対するせん断ねじれ構造物のベースシャー係数スペクトル等の性質を考察した。その結果、強い方向性を有する地震動では主軸方向の構造物の応答は2方向入力の場合の方が強軸の方向成分のみ入力した場合より応答量が低減するという知見を得た。また、兵庫県南部地震における地震動の破壊力特性として、塑性率スペクトルや必要耐力スペクトルの空間分布に関する考察を行った。
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