研究課題/領域番号 |
09235223
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
小南 思郎 広島大学, 総合科学部, 教授 (10106776)
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研究分担者 |
山崎 岳 広島大学, 総合科学部, 助手 (30192397)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 一酸化窒素合成酵素 / 一酸化窒素 / 反応迅速停止法 / 連続反応 / アルギニン / EPR / 水酸化アルギニン / シトルリン |
研究概要 |
一酸化窒素合成酵素は(NOS)は、アルギニンを基質として水酸化アルギニンを中間代謝物とする2段階の連続反応を触媒し、シトルリンと一酸化窒素(NO)を産生する。本研究では、(1)反応迅速停止法によるNOSの2段階連続反応の制御機構の解析と(2)EPR法によるヘム鉄第6配位子近傍の基質結合部位の構造の解析、の2点に焦点を絞った。 このような物理化学的測定は多量の精製酵素を必要とするため、前年度までに確立した大腸菌で発現したラット小脳nNOSの大量精製システムを、FPLCを用いた自動化システムに改良し,1回の精製(3日間)で80mgのNOSが500μMの高濃度で回収できるようにした。 (1)反応迅速停止法を用いて10℃でnNOSの反応を解析した。その結果と定常状態で得られる反応速度を用い、各素反応の速度定数を決定した。アルギニンから水酸化アルギニンへの変換速度と水酸化アルギニンからシトルリンへの変換速度には大差はないが、最終精製物であるシトルリンの酵素からの解離が非常に遅く律速段階になっていることが判明した。この結果はnNOSへのカルモデュリン結合による反応の調節機構のとの関連から非常に興味深い。 (2)EPR法を用いて、基質をもたないnNOS、アルギニン、水酸化アルギニン、シトルリン、N-ニトロアルギニンが結合したnNOSのヘム鉄の近傍の構造を解析した。基質を持たないnNOSとシトルリンは第6配位子にH2Oをもつ低スピン型のEPR吸収を示したが、他の基質あるいは基質類似物質の結合したNOSは第6配位子を持たない高スピン型のEPR吸収を示した。さらに基質結合部位の構造を調べるため還元型のヘム鉄にNOが結合した時のEPR吸収を測定すると共に、酸化型ヘム鉄に結合したNOを極低温で光解離した時のEPR吸収を測定した。その結果から基質の結合していないnNOSにはNOが自由に出入りできる空間があるが、基質あるいは類似物質が結合するとその空間がかなり束縛されることが分かった。
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