研究課題/領域番号 |
09236103
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
新庄 輝也 京都大学, 化学研究所, 教授 (70027043)
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研究分担者 |
松井 正顕 名古屋大学, 工学部, 教授 (90013531)
高橋 研 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70108471)
大越 正敏 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (90112177)
片山 利一 東邦大学, 薬学部, 教授 (10307770)
宮島 英紀 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (70166180)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
243,100千円 (直接経費: 243,100千円)
1999年度: 29,800千円 (直接経費: 29,800千円)
1998年度: 58,200千円 (直接経費: 58,200千円)
1997年度: 155,100千円 (直接経費: 155,100千円)
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キーワード | 微細加工磁性体 / 巨大磁気抵抗効果 / トンネル磁気抵抗効果 / 微細加工技術 / 電子ビームリソグラフ / 磁性人工格子 / スパッタ法 / レーザーアブレーション |
研究概要 |
新庄は微細加工法によって作製した磁性細線における磁壁の動的挙動を、電気抵抗を通じて研究する新しい手法を開発した。すなわち細線は磁性・非磁性・磁性の三層構造からなり、非結合型GMR効果によって電気抵抗の測定から磁化の向きを知ることができる。この方法を利用した結果、サブミクロン幅の細線では磁化反転は一個の磁壁の移動と見做せることは既に報告したが昨年までの測定では磁化反転磁場にはかなりのばらつきが見られた。今回測定端子部分を非磁性金属(Cu)で作製することにより、磁化反転磁場が再現性のある値となり、磁壁核生成を制御することに成功した。細線の一端にパッドを付した時、磁壁はパッドと細線の結合部分でトラップされ、磁場が一定値に達すると伝播を始めることが確認された。0.1ミクロン以下の超細線については新庄、宮島のグループの共同で研究されており、シャドウマスク方式を用いて約0.01ミクロン幅の強磁性超細線が作製可能になった。その超低温での抵抗測定により磁壁移動における量子効果を探索している。宮島は細線を引き伸ばし、切断直前の抵抗変化から切断部分では伝導性に量子化現象が見られることを明らかにした。高橋は超清浄雰囲気でのスパッター法によって薄膜を生成し、残留ガス圧と磁気的性質の関係が非常に奇妙な振る舞いをすることを明らかにした。すなわちCo/Cu人工格子構造においてガス圧と作製された試料の特性との関連性を明らかにした。松井は酸化物層を含むトンネルジャンクションの研究と、微細加工した基板表面に作製したGMRシステムの研究を発表した。片山はコバルトドットにおける異方性の研究をした。大越はCu/Co人工格子が示す異常な磁性を検討している。
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