研究課題/領域番号 |
09237206
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山岸 晧彦 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70001865)
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研究分担者 |
谷口 昌宏 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30250418)
高橋 正行 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50241295)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 粘土鉱物 / 単分子膜 / 修飾電極 |
研究概要 |
本研究では、気液界面上に展開した単一層からなる超薄膜をラングミュア・ブロジェット法によって一層づつ積層して粘土鉱物の薄膜を得た。そして、このような薄膜を電極修飾膜として用いた。得られた薄膜は極めて均一であり、層の厚さをナノメーターの精度で制御できた。膜構造は、赤外分光法、X線回折法、原子間力顕微鏡による観察等によって解析した。さらに、この薄膜中に種々の陽イオン性錯体を湿式法によって、層の積層構造を乱さないで層間にインターカレートすることが出来た。この方法により電気化学活性な金属錯体をインターカレートした粘土超薄膜は、電極修飾膜として働くことが明らかにされた。この電極における電極反応の機構を詳しく調べた。その結果、膜中の電荷移動の過程について、以下の興味ある知見が得られた。すなわち単一層からなる膜の中の電荷移動速度は、キャスト膜の場合と比較して極めて小さいが(10^4分の1以下)、積層する層を増していくと移動速度が指数関数的に増大した。このことは、膜中の電荷移動は、膜の中の欠陥を通して行われるいわゆるホッピングモデルによって説明されることを示唆している。今後この修飾電極を用いて、種々の電解反応を行なう予定である。
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