研究課題/領域番号 |
09237207
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
下村 政嗣 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (10136525)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 分子認識電極 / 散逸構造 / 金電極 / ミクロ電極 / ハニカムパターン / 核酸単分子膜 / ポリイオンコンプレックス |
研究概要 |
本研究の目的は、分子レベルで構造が制御された分子認識表面を有し、かつ、サブミクロンからサブミリメーターにわたるメゾスコピック領域において規則的なパターンを有するミクロ電極を作製し、パターンに特徴的な電気化学特性を発現することにある。すでに我々は、様々な高分子の希薄溶液を電極などの固体基板上にキャストして得られるフィルム中で、数百ナノメーターから数百ミクロンにわたるいわゆるメゾスコピック領域において、規則的な二次元配列したドットやライン、ハニカム状のネットワークなど様々な構造が形成されることを見いだした。さらに、これらの構造が、フィルム形成過程における非平衡熱力学過程で形成される散逸構造が固定化されたものであることを明らかにした。一方、我々は、核酸塩基を親水部に有する単分子膜が下水相に溶存する核酸塩基とWatoson-Crick型の相補的な塩基対を形成することを、表面圧-面積曲線の詳細な解析と蛍光顕微鏡による直接観察により明らかにすることで、きわめて高い分子認識能を有する界面の作製に成功した。そこで本研究では、本申請者らが見いだした新しい手法を用いて、分子認識機能を有し、かつ、メゾスコピックな領域において構造制御されたミクロ電極を作製し、その構造特性に特徴的な電気化学特性を明らかにする。具体的には、核酸塩基や多糖類を有する自己組織性分子膜によってパターン化された電極の表面を修飾し、DNAや蛋白質との特異的な相互作用を電気化学的な手法によって検出するシステムを構築する。本年度は、高分子のメゾスコピックパターンを鋳型とした金マイクロアレー電極の作製を行った。まず、ITO電極上にメゾスコピックサイズのハニカム構造を作製し、これを鋳型として金のミクロパターンを作製した。このパターンの上から真空中で金をコートした後、鋳型となる高分子のネットワークを有機溶媒ならびに超音波洗浄で除去し、厚さ数ナノメーター、直径数ミクロンのヘキサゴナルに配列した金のドットパターンを得た。
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