研究課題/領域番号 |
09237214
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
堀 善夫 千葉大学, 工学部, 教授 (20114324)
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研究分担者 |
古賀 修 千葉大学, 工学部, 助教授 (60110293)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 一酸化炭素 / 特異吸着 / 電荷排除 / 白金 / 銅 / 単結晶 / ボルタモグラム |
研究概要 |
Cu電極上でCO_2を電気化学還元すると、まずCOが生成し、さらにメタン、エチレン、エタノールにまで効率よく還元される。このようなCu電極の特異な電極触媒活性が出現する理由を明らかにするために、電極表面構造を規制した単結晶電極を用いて、表面原子配列と電極触媒の反応活性との関係を解明することを目指している。CO_2の電気化学還元では、Cu電極表面の原子配列によって、反応選択性が大きく異なる。このことから、中間種であるCOと表面との相互作用は、反応活性に対してきわめて重要な役割を果たしていると思われる。 Cu電極上では、COと特異吸着アニオンとが競争的に吸着する。COが吸着するとき、特異吸着アニオンが電極面から排除され、そのアニオン排除に伴ってredox波が観測される。特異吸着アニオンの吸着強度は、電極電位の関数である。したがって、ある電位を境にCOと特異吸着アニオンの吸着安定性が入れ替わり、これが上記の電荷排除吸着として観測されるものと予想される。Cu(100))面のredox波の前後で電極面のin-situ赤外スペクトルを測定することによりこれを証明した。Pt電極にCOが吸着するときにも、同様な過程が見られるが、この場合COは不可逆的に吸着する。Cu電極のように可逆なredox波がCO吸着に際して生ずる現象は、過去に報告されておらず、これが最初の報告である。 以上のことから、電荷排除吸着のredox波のピーク電位は、電極の零電荷電位と相関性を有することが期待される。そこで、[110]zoneの高指数単結晶を電極として測定したredox波のピーク電位を各結晶面の仕事関数に対してplotすると、直線関係が成り立つことがわかった。このようにCu電極面のCOの吸着は、特異吸着アニオンとの電荷排除吸着過程によることが確立された。
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