研究課題/領域番号 |
09237216
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山下 晃一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40175659)
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研究分担者 |
中島 徹 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (70292779)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | クラスターモデル / 密度汎関数法 / Pt表面 / 電極表面 / 吸着水分子 / 吸着イオン / 単結晶電極 / パウリ反発 |
研究概要 |
電場下にあるクラスターでモデル化した金属表面と吸着分子との相互作用エネルギーを密度汎関数法を用いて第一原理から決定し、原子・分子レベルの実験研究に対する相補的な基礎データを提供し、電極表面の微視的本質を明らかにすることを目的とした。 <密度汎関数法とクラスターモデル>クラスターでモデル化した電極表面と吸着水分子、吸着イオン、水和イオンの相互作用エネルギーを密度汎関数法を用いて第一原理から決定した。クラスターサイズとバルク金属表面としての化学的特徴の関連を検討し、特に第2層を加えることにより、より現実的な表面モデルを構築することができた。 <Pt(III)面と水分子の相互作用>具体的には電極表面として最も重要なPt表面をモデルとし、表面構造を規定した単結晶電極を再現し、(100),(110),(111)面といった表面の構造の違いによる電極表面と吸着水分子、吸着イオンの相互作用エネルギーに関して、それらの基礎的特質を検討した。Pt(111)面として第1層が7原子、第2層が3原子からなるクラスターモデルを用い、密度汎関数法としてはHF法とのハイブリッド型で有効内殻ポテンシャルによるB3LYP/LanL2DZ法を用いた。相互作用はtopサイトへの吸着が最も大きく得られ、これまでの半経験的計算の結果と一致するが、密度汎関数法ではhollowサイトへの安定化は得られなかった。相互作用は主にイオン的であり、酸素原子からPt表面への電荷移動が見られた。双極子モーメントの距離依存性はtopサイトへの吸着が最も大きく、表面の分極効果が吸着エネルギーに大きく影響していることを示唆する。またパウリ(交換)反発はbridge、hollowサイトの場合が大きく得られた。
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