研究課題/領域番号 |
09237248
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
木谷 晧 広島大学, 工学部, 助教授 (70034395)
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研究分担者 |
井藤 壯太郎 広島大学, 工学部, 教授 (90034404)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | カチオン捕捉能 / ポリアニリン / オキシエチレン基 / n型ド-ピング / 自己ドープ型 |
研究概要 |
導電性高分子の二次電池の材料としての応用を研究対象として、カチオン捕捉能を有する官能基を高分子中に導入することにより電池機能を向上させることを試み、以下の二種類の新しい高分子の電解合成と機能の評価を行なった。 1.オキシエチレン基を有するポリアニリンの電解合成と性質 高分子の側鎖に二つのオキシエチレン基を有するPoly-N-(3,6-dioxaheptyl)aniline (poly-NDHAn)の電解合成を行なった。生成したpoly-NDHAnのボルタモグラムには、通常観測される0.6V付近の可逆なレドックスピークに加えて、-1.2Vと-0.1Vに非可逆なレドックス波が観測された。-1.2Vで還元したポリマー中にのみESCA測定によってLiが検出された事により、後者のレドックス波はn型のド-ピング/脱ド-ピング反応に起因するものと結論した。通常のポリアニリンではn型ド-ピングは観測されないとされており、これは非常に興味深い結果である。またpoly-NDHAnは、中性状態においても可視部に明瞭な吸収を示し、バンド幅の小さいポリマーであることが判明した。GPC法によるpoly-NDHAnの分子量は120万と非常に高く、伝導度も1mScm^<-1>と長鎖アルキル基を置換したポリアニリンの中では最も高い値を示した。 2.自己ドープ型ポリアニリンの電解合成 新しい自己ドープ型ポリアニリンの合成を目的として、アニリンとアニリン-2,5-ジスルホン酸(ADSA)の電気化学的共重合を行なった。ADSA/アニリンのモル比を変えて重合を行なったところ、ADSAが1/20以上であればポリマー中にADSA分子が取り込まれていることがESCAにより確認された。共重合体の伝導度はADSA濃度に無関係に0.3Scm^<-1>であり、無置換のポリマー(3Scm^<-1>)と比較してそれほど低下しなかった。
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