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超効率的不斉反応のためのメディエーター修飾高分子マトリックス反応場の構築

研究課題

研究課題/領域番号 09238203
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東北大学

研究代表者

柏木 良友  東北大学, 薬学部, 助手 (50204384)

研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード不斉合成 / キラルメディエーター / 高分子マトリックス / 酵素
研究概要

基板電極としてグラファイトフェルトヘポリアクリル酸(PAA)膜を被覆し、その層中にメディエーター(Med)としてl-aza-4-amino-2,2,7-trimethyl-10-isopropylspiro[5.5]undecane-N-oxylを化学的に固定した修飾電極を作製した。この修飾電極は、分子内にキラル残基を有するため、絶対配置の相違によりアルコール類等の酸化反応に対して立体選択的な差異が見られた。即ち、二級ラセミアルコールであるl-フェニルエチルアルコールの酸化反応において1c:(6S,7R,10R)はS-体のみを選択的にアセトフェノンへ酸化し、R-体は未反応物として回収された。一方、1a:(6R,7R,10R)は電気化学的に不活性化するが過酸処理により再活性化し、R-体のみを選択的にアセトフェノンへ酸化し、S-体は未反応物として回収された。
一方、再活性化1aはラセミアミンである1-フェニルエチルアミンの酸化反応において、R-体のみ選択的にイミンへ酸化し、加水分解によりアセトフェノンへ変換するのに対して、S-体は未反応物として回収された。
ジオールである3-メチル-1,5-ペンタンジオールの酸化反応においては、1cは対応するS-体の光学活性なラクトン、再活性化1aは対応するR-体の光学活性なラクトンへ高電流効率、高収率、高選択性で変換した。
Medとしてフェロセン(Fc)誘導体をPAA被覆GF電極上にNADHの補酵素、酸化還元系酵素としてジアフォラーゼ(Dp)およびアルコールデヒドロゲナーゼ(ADH、E.C.l.l.l.l)を固定した修飾電極を作製した。この修飾電極は3-メチル-1,5-ペンタンジオールの基質存在下で、触媒電流を与えた。これはFc、NADH、DpおよびADHの複合系メディエーター系が、基質との電子移動を触媒していることを示している。実際にこの系でマクロ電解を試みたところ、対応するクラントンへの立体選択的酸化を実現した。またシス-1,2-シクロヘキサンジメタノールにおいても同様に、対応するラクトンへの立体選択的酸化が可能であった。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yoshitomo Kashiwagi: "Construction of a Complete Bioelectrocatalytic Electrode Composed of Alcohol Dehydrogenase-and All Electron Transfer Components-modified Graphite Felt for Diol Oxidation" Chemistry Letters. 143-144 (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Yoshitomo Kashiwagi: "Electrocatalytic Oxidation of Amine to Nitriles on a TEMPO-modified Graphite Felt Electrode (TEMPO=2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-yloxyl)" Journal of the Chinese Chemical Socciety. (印刷中). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Sigeru Torii: "Novel Trends in Electroorganic Synthesis" Springer-Verlag(Tokyo), 461 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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