研究課題/領域番号 |
09238217
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
青井 啓悟 名古屋大学, 農学部, 助教授 (30222467)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | デンドリマ- / 分子触媒 / リビング重合 / ブロック共重合体 / 開環重合 / 反応速度論 / ポリペプチド / 放射成長重合 |
研究概要 |
第5世代および第6世代のポリ(アミドアミン)デンドリマ-1を開始剤とするアミノ酸N-カルボキシ無水物(NCA)の放射成長重合(Radial-Growth Polymerization(RGP))を行い、動的な秩序性の高い新しい重合形態として提案した。この放射成長重合では新構造高分子とも呼べる星型デンドリマ-を合成することができた。この反応系における速度論的解析を重水素化溶媒中で^1H NMRを用いた直接測定により行ったところ、第5世代のデンドリマ-では、表面近傍10Åおよび16Å以内の領域は、直鎖状成長と比較してそれぞれ30倍および20倍以上の加速反応場であることがわかった。第6世代デンドリマ-では70倍以上の加速を認めた。さらに、開始剤1を用いたサルコシンNCAの重合においても初期の放射成長/直鎖成長速度比が100倍以上であることを見出し、この高速反応システムの普遍性が示唆された。この現象は、既存の有機化学や高分子化学では解釈できず、局所的基質濃縮効果、球状分子形態による衝突確立の向上(放射状の反応秩序制御)の他に新たな原理・概念に基づく可能性も高い。この原因をある程度明確にして、それを加速倍率の向上にフィードバックし、この高速化現象については今後論文発表する予定である。
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