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新規なキラルシッフ塩基金属錯体を用いる不斉炭素-炭素縮合反応

研究課題

研究課題/領域番号 09238240
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関山口大学

研究代表者

小国 信樹  山口大学, 理学部, 教授 (60028165)

研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1997年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワードキラルなシッフ塩基 / チタン錯体 / 不斉触媒反応 / シリルシアノ化 / L-バルノール / 不斉非対称化 / アルデヒド / エポキシド
研究概要

(1)L-バリノールから得られるシッフ塩基とチタンアルコキシドとの反応により世界で始めてキラルなシッフ塩基のチタン錯体を合成して、種々の触媒反応を研究した結果、この錯体が種々の不斉反応の優れた触媒となることを発見した.不斉反応としてはアルデヒド類の不斉シリルシアノ化反応による光学活性シアノヒドリンの合成反応、アルデヒド類へのジケテンの不斉付加反応による光学活性5-ヒドロキシ-3-ケトエステルの合成反応、3-トリメチルシリルプロピナ-ルのジメチル亜鉛による不斉メチル化に有効であった.基質に対する触媒の量は5〜20mol%の使用で高い化学収率で反応が進んだ.不斉収率はいずれもベンズアルデヒドとの反応で85%以上であった.またL-バリノールに代わってt-ロイシノールを出発原料とするシッフ塩基のチタン錯体を触媒に用いることにより、従来よりはるかに高い化学収率および不斉収率で生成物を与えることを発見した.これらの不斉反応の反応生成物はα-アミノ酸,β-アミノアルコール,α-オキシ酸,コレステロール低下剤やリュウマチの新薬の合成原料となる.このように著者の発見した不斉触媒反応は新しい有機合成方法の発見にとどまらず、応用面でも注目されている.
(2)対称化合物の不斉非対称化研究の一貫としてシクロヘキサンオキシドと第1級アミンとの反応を種々の不斉触媒を用いて研究を行った.その結果、キラルなサレンのアルミニウム5配位錯体が優れた不斉触媒作用を持つことを発見した.キラルなサレンは1、2-ジアミノシクロヘキサンから誘導したものが良好で、有機アルミニウムとの反応後、パラトルエンスルホン酸との反応により触媒を調製した.触媒量20mol%でベンジルアミンとの反応では化学収率82%、不斉収率43%、フェニルヒドラジンとの反応では化学収率65%、不斉収率73%で世界で始めてアミンとの反応で不斉開環生成物を得ることができた.

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 小国信樹: "キラルなルイス酸触媒反応-特にチタン錯体触媒を中心に-" 化学と工業. 50. 1492-1495 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] N.Oguni and K.Hayashi: "Enantioselective desymmetrization reaction of cyclohexene oxide with primary amines" Synlett.(in press). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] N.Oguni: "Lewis Acid Reagents: A Practical Approach"" Oxford University Press,(1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] N.Oguni: "Metal Catalyzed Addition of Cyanide to Aldehydes "Transition Metals for Fone Chemicals and Organic Synthesis"" VCH Publishers, (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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