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イリジウム錯体を触媒に用いる高選択的炭素-炭素結合生成反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 09238248
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関横浜市立大学

研究代表者

武内 亮  横浜市立大学, 理学部, 助教授 (00216871)

研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードイリジウム / アリル位アルキル化 / 位置選択性 / π-アリルイリジウム
研究概要

(Ε)-2-Hexenyl acetateはイリジウム錯体触媒存在下マロン酸エステルのエノラートと反応し2種類のアリル化生成物 ethyl 2-ethoxycarbonyl-3-ethenylhexanoate(1)と ethyl(Ε)-2-ethoxycarbony1-4-octenoate(2)を与えた。反応条件及び生成物の選択性は用いる配位子の影響を大きく受けた。配位子としてP(OPh)_3を用いると、反応は室温で進行し収率89%で生成物が得られた。置換基のあるアリル炭素上で反応した生成物(1)が選択率96%で得られた。
(Ε)-2-Hexenyl acetateの位置異性体である化合物1-Hexen-3-yl acetateを用いて反応を行った。
(Ε)-2-Hexenyl acetateの場合と同様に置換基を有する炭素上で高選択的に反応が進行した。収率85%で生成物が得られた。生成物(1)の選択率は95%であった。これらのことより本反応においては、π-アリルイリジウム中間体を経由して反応が進行することが示唆された。本反応の基質として第3級アリルアルコールの酢酸エステルを用いると反応は位置特異的に進行し、置換基を有する炭素上で反応した生成物のみが得られた。本反応は4級炭素の構築法として有用であることが明らかとなった。このような位置選択性はパラジウム錯体触媒では未だ達成されていない。本反応の基質としてアリルエステルだけでなく、アリルアルコールを用いることができた。しかし、本反応ではアリルアルコールのC-O結合の酸化的付加ではなく、マロン酸エステルのエノラートとアリルアルコールのエステル交換によって生じたアリルエステルが反応して、生成物が得られることが明らかとなった。このようにイリジウムに特徴的な高選択的炭素-炭素結合生成反応を開発することができた。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Ryo Takeuchi and Mikihiro Kashio: "Highly Selective Allylic Alkylation with a Carbon Nucleophile at the More Substituted Allylic Terminus Catalyzed by an Iridium Complex:An Efficient Method for Constructing Quatemary Carbon Centers" Angewandte Chemie International Edition in English. 36. 263-265 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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