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不斉還元におけるキラル分子の自己増殖

研究課題

研究課題/領域番号 09238252
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京理科大学

研究代表者

そ合 憲三  東京理科大学, 理学部, 教授 (90147504)

研究分担者 柴田 高範  東京理科大学, 理学部, 助手 (80265735)
研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード不斉還元 / 不斉自己増殖 / アミノアルコール / デンドリマ- / 不斉合成
研究概要

従来の不斉合成反応では、不斉配位子と生成物の構造は異なり、異型の不斉配位子および、反応後の不斉配位子と生成物との分離操作が必要であった。これに対し、本研究では不斉配位子と生成物の構造が同一で、異型不斉配位子が不要かつ不斉配位子と生成物との分離操作が不要である省エネ・省資源型の不斉自己増殖反応の開発および関連する不斉合成法の開拓を目的とする。
キラルなβ-アミノアルコールを不斉配位子とする水素化アルミニウムリチウムによるα-アミノケトンの不斉還元により、β-アミノアルコールである不斉配位子が最高90%e.e.で不斉自己増殖することを世界で最初に見出した。すなわち、光学的にほぼ純粋な(S)-フェニル-2-ピロリジニルエタノールを不斉配位子に用い、N-エチルアニリン存在下で水素化アルミニウムリチウムとキラルな錯体を形成させ、2-ピロリジニルアセトフェノンを不斉還元したところ、不斉配位子と同一構造同一絶対配置の(S)-フェニル-2-ピロリジニルエタノールが収率82%、不斉収率90%e.e.で得られた。さらに、ピペリジンあるいはモルフォリン骨格を有するアミノアルコールを不斉配位子に用いた場合も、不斉還元において78-84%e.e.で自己増殖することを明らかにした。以上のように異型の不斉源が不要、かつ不斉配位子と生成物とが同一であるのでこれらの分離が不要である次世代の不斉合成反応を開発した。
また、新規の不斉配位子の開発として、キラルなデンドリマ-およびアミノアルコールを不斉配位子とするN-Dppイミンのジアルキル亜鉛による不斉アルキル化反応により、対応するDppアミンが良好ないし高いエナンチオ選択性で得られた。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] T.Shibata: "Asymmetric Self-replication of Chiral 1,2-Amino Alcohols by Highly Enantioselective Autoinductive Reduction" Angew.Chem.Int.Ed.Engl.36. 2458-2460 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] T.Suzuki: "Chiral Amino Alcohols Bound to Diimine,Diamine and Dendrimers as Chiral Ligands for the Enantioselective Ethylation of N-Diphenylphosphinylimines" Tetrahedron:Asymmetry,. 8. 4033-4040 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] T.Hayase: "Asymmetric Synthesis of 3-Quinolylalkylamine by Enantioselective Alkylation of N-Diphenylphosphinyl-3-quinolylimine using Chiral β-Amino Alcohols" Heterocycles. 48. 139-144 (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] K.Soai: "Design of Chiral Catalysis and Asymmetric Autocatalysis for the Enantioselective Additions of Organozinc Reagents" 有合化. 55. 994-1005 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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