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シリル基によって安定化された三員環ケトンの反応性とその合成化学的応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09238253
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関明治薬科大学

研究代表者

須田 晃治  明治薬科大学, 薬学部, 教授 (00087785)

研究分担者 中島 伸一郎  明治薬科大学, 薬学部, 助手 (00291732)
高波 利克  明治薬科大学, 薬学部, 講師 (40241111)
研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードシリルシクロプロパノン / C2-C3結合開裂 / ブレンステッド酸 / ルイス酸 / α-カルボキシケトン / α-ハロエノン / ホモエノレートアニオン / 1,3-双極子
研究概要

シクロプロパノンは高い歪みエネルギーを持つ三員環ケトンであり、その開裂様式の違いにより異なる反応活性種(ホモエノレートアニオンと1,3-双極子)を生じるなど、特異な反応性を示す興味深い化合物である。しかし、この化合物は酸や塩基あるいは熱などに対して非常に不安定で扱い難く、従来、その特異な反応性を合成化学的に利用する試みは殆ど成されていなかった。これに対し、シクロプロパノンにシリル基を導入すると適度に安定化し、高い歪みエネルギーを持つ三員環ケトンの特異な反応性の精密な制御が可能になる。
本研究は、シリルシクロプロパノン(1)の基本的な反応性の解明とこの化合物を合成素子とする新規な共有結合形成反応の開発を目的とするものであり、今年度は、1のC2-C3結合の位置選択的開裂反応について検討した。
【1】ブレンステッド酸によるシリルシクロプロパノンの位置選択的C2-C3結合開裂反応
シリル基を持つ三員環ケトン1に酢酸などのブレンステッド酸を作用させるとC2-C3結合の開裂だけが選択的に起こり、α位にカルボキシル基が導入されたα-カルボキシケトンが高収率で得られることが判った。
【2】ルイス酸存在下でのシリルシクロプロパノンの位置選択的C2-C3結合開裂反応
1とルイス酸との反応では、1のC2-C3結合の開裂に伴い、1の二つのα位に求核剤と親電子剤とを同時に導入できることが判った。すなわち、種々のルイス酸の存在下、1とアルデヒド(3)との反応を試みた結果、ルイス酸としてTiCl4やMgBr2を用いると1のC2-C3結合の開裂に伴い、求核剤としてルイス酸由来のハロゲン及び親電子剤として3が導入されたα-ハロエノンが高収率で得られた。この反応は、ルイス酸でシクロプロパノンのC2-C3結合を選択的に開裂できることを示した初めての例である。
以上の成果は、現在、学会誌等へ投稿準備中である。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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