配分額 *注記 |
78,500千円 (直接経費: 78,500千円)
1999年度: 22,500千円 (直接経費: 22,500千円)
1998年度: 25,000千円 (直接経費: 25,000千円)
1997年度: 31,000千円 (直接経費: 31,000千円)
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研究概要 |
インターエレメント飽和結合の本質の解明に努めるために,次の4研究テーマを計画研究として設定し,各班員が実施,代表者がこれを総括した.主な研究成果は次のとおりである. 1)14族インターエレメント飽和結合の化学(玉尾皓平担当・班長) ケイ素-ケイ素結合を有するポリシランの化学を中心に14族インターエレメント結合の構造-反応性相関のデータ集積に努め,環状構造で立体規制されたポリシランの立体選択的な合成とUV特性,ケイ素-ケイ素結合を軸とするプロペラ型化合物の合成と反応性および結晶構造などに多くの成果を得た. 2)カルコゲン原子間の相互作用を用いる新奇分子群の創製(古川尚道担当) イオウ,セレン,テルル間の非共有電子対の授受によるカルコケン原子間の空間相互作用系の構築を目指し,2中心2電子系ジカチオンおよび3中心4電子系高配位型ジカチオンの生成,テルルを含む超原子価結合オリゴマーの創の創製などに成功した. 3)ケイ素およびゲルマニウムのインターエレメント飽和結合化合物の合成と性質(松本英之担当) 高度に構造が規制された多環式ラダーポリシランの不斉結晶化のほか,オリゴシランのコンフォメーション/光物性相関などを明らかにした. 4)遷移金属配位子を有する超原子価典型金属化合物の合成と反応(山本陽介担当) 超原子価典型元素と遷移金属とのインターエレメント結合の系統的研究を目的とし,アンチモンと鉄やルテニウムとの結合をもつ化合物の立体構造を詳細に調べた。 以上のように、3年間の研究を通じて、インターエレメント飽和結合の化学の特異な構造・反応・機能相関が明らかとなり、今後のこの分野の研究の発展への指針を得ることができた。
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