研究課題/領域番号 |
09239202
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
高橋 保 北海道大学, 触媒化学研究センター, 教授 (30163273)
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研究分担者 |
席 振峰 北海道大学, 触媒化学研究センター, 助手 (90292060)
原 隆一郎 北海道大学, 触媒化学研究センター, 助手 (30281851)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ジルコノセン-エチレン錯体 / ケイ素 / ゲルマニウム / スズ / スズ-炭素結合切断 / エチル化 / トリフェニルシリルクロリド / トリブチルスズクロリド |
研究概要 |
ジルコノセン-エチレン錯体にトリブチルシリルクロリドを反応させたところエチレンとトリブチルシリルクロリドとカップリングして炭素-ケイ素結合が生成し、シリルエチルジルコノセン錯体が生成した。これと同様の反応はトリフェニルシリルクロリドやトリフェニルゲルミルクロリド、トリフェニルスズクロリド、トリブチルスズクロリド、ビス(トリブチルスズ)エーテル、エチルトリブチルスズエーテルでも進行し、一般的な反応であることが分かった。ケイ素が結合しているシリルエチルジルコノセン化合物はNMRによって確認できたが、スズなどの場合には確認できていない。しかしながら酸で処理するといずれもエチル化生成物が得られることからスズの場合もゲルマニウムの場合も同様の構造をしているものと考えられる。トリブチルスズクロリドとの反応で得られた錯体は興味深いことにフェニルアセチレンと反応し、ホモアリススズ化合物を41%の収率で与えた。これはあたかもフェニルアセチレンがスタニルエチル基とジルコニウムとの結合間に挿入した生成物と考えられた。さらに興味深いことに、トリブチルスズがエチレン炭素と結合を持っていると考えられる中間体にトリフェニルゲルミルクロリドを加えると、酸処理後トリブチルスズとエチレンとのカップング生成物であるエチル化スズは全く得られずエチル化ゲルマニウム化合物が収率87%で得られた。これはスズ-炭素結合が切断され、新たにゲルマニウム-炭素結合が生成したことになり、これまでにない反応である。
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