研究課題/領域番号 |
09239203
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
森 美和子 北海道大学, 薬学部, 教授 (80001981)
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研究分担者 |
佐藤 美洋 北海道大学, 薬学部, 助手 (90226019)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1997年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | ジルコニウム-シレン錯体 / シリル-ジルコニウム結合 / シレン / シラジルコナシクロペンテン / ビニルシラン / アリルシラン / Me_2PhSiLi / ジシリルジルコノセン |
研究概要 |
本年度は我々はSi-Zr結合をもつ化合物の反応性に付いて検討を加えた。我々は既にこの結合間にイソニトリルを挿入させシラジルコナシクロペンテンを生成させるルートを確立している。そこでこのSi-Zr結合間にアルキンを挿入させることにした。これまでSi-Zr結合間にアルキンの挿入した例は知られていない。ジフェニルアセチレンの存在下THF中Cp_2ZrCl_2と2等量のMe_2PhSiLiを反応させ40°Cに加熱したところVinylsilaneが58%の収率で得られた。しかしながら本反応の後処理をD_2Oで行うと2個のDの入った化合物が得られる。一方アルキンとして3-ヘキシンを用いると予想外にAllylsilaneが24%の収率で得られた。又この反応の後処理をD_2Oで行ったところやはり2個のDの入った化合物が得られた。以上の結果から我々はCp_2ZrCl_2と2等量のMe_2PhSiLiからジシリルジルコニウム錯体が生成しその後β位の水素が引き抜かれてジルコニウム-シレン錯体を形成し、そこにアルキンが挿入したと考えた。一般にシリル-炭素間に二重結合をもつシレンは非常に不安定で取り出すことが出来ず、これまでシレンの生成は金属との錯体の形成によって知られているのみである。又その反応性については殆ど研究がなされていない。前周期のジルコニウム-シレン錯体の形成はこれまで全く知られていず本結果は極めて興味がもたれる。今回得られた結果はシリル基上のメチル基を活性化し得ることを意味しこれらについて今後検討を続けていきたい。
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