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歪んだ3員環ジスルフィド,ジチイランの硫黄・硫黄結合の性質

研究課題

研究課題/領域番号 09239206
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関埼玉大学

研究代表者

中山 重蔵  埼玉大学, 理学部, 教授 (90092022)

研究分担者 杉原 儀昭  埼玉大学, 理学部, 助手 (00272279)
石井 昭彦  埼玉大学, 理学部, 助教授 (90193242)
研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードジチイラン / ジチイランオキシド / テトラチオラン / ジメチルジオキシラン / チオケトン / スルフィン / 一塩化硫黄 / cis-trance異性化
研究概要

当初計画した,(I)ジチイラン-オキサジチオランの異性化の置換基効果の解明,(II)光学活性ジチイランオキシドのラセミ化の置換基効果の解明,(III)テトラチオランの合成と反応性,の3つのテーマのうち、(III)に重点を置き研究検討を行った。なお,テトラチオランやジチイランオキシド上の二つの置換基は,l-アマダンチル基あるいはt-ブチル基である。
1.テトラチオランがヒドラゾンと一塩化硫黄の反応で数%の収率で得られることはすでに報告した。今回は,チオケトンと一塩化硫黄の反応によりテトラチオランが中程度の収率で得られることを見いだし,収率の改善に成功した。また,テトラチオランの反応性について検討したところ,トリフェニルホスフィンや亜リン酸トリメチルによる脱硫反応ではチオケトンのみが生成し,硫黄が一つあるいは二つだけ脱離したトリチエタンやジチイランの生成は認められなかった。熱分解反応ではチオケトンとともに,脱硫してカルベンが発生したのち置換基が転位して生じたアルケンが得られた。一方,ジメチルジオキシランによる酸化を行ったところ,低温下でテトラチオランオキシドが生成し,昇温することによりこれがチオケトン,スルフィンとともにジチイランオキシドに変換されることを見いだした。今回得られたジチイランオキシドは,分子内にカルボニル基を持たない初めての化合物である。
2.ジチイランオキシドの反応性についての検討を行った。cis-あるいはtrance-ジチイランオキシドのクロロホルム中での熱分解反応では,S-O結合のcis-trance異性化が進行し,ジチイランオキシドのcis-体とtrance-体の混合物とともにE-およびZ-スルフィン,チオケトン,ケトンを与えることを見いだした。トリフェニルホスフィンによる脱硫反応では,cis-ジチイランオキシドからはZ-スルフィン,trance-ジチイランオキシドからはE-スルフィンを立体選択的に生成することがわかった。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 石井 昭彦: "Stereochemistry of Dithiirane I-Oxides:Optical Resolution,Absolute configuration,and Racemization and Isomerization of Dithiirane l-Okides" Tetrahedron. 53. 12203-12214 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 石井 昭彦: "A New Route to Dithiirane I-Oxides" Tetrahedron Letters. (発表予定).

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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