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遷移金属-ホウ素二重結合を有するボリレン錯体の合成

研究課題

研究課題/領域番号 09239210
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

下井 守  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (30092240)

研究分担者 河野 泰朗  東京大学, 大学院・総合文化研究所, 助手 (10262099)
研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードボリル錯体 / ボリレン錯体 / ボリド錯体 / ジメタラペンタボラン / テトラボラテトラヘドラン
研究概要

標題の研究を実施するにあたり,今回は1)ボリル錯体の開発,2)アミンボラン,THFボランとアルキル置換シクロペンタジェニルルテニウム錯体との反応によるメタラボランクラスターの合成,3)テトラボラテトラヘドラン誘導体の合成を行った.
1)ボリレン錯体の前駆体としてボリル錯体を用いることを意図してボリル金属錯体の開発を行いメチル錯体の光反応が従来見出していたW錯体だけでなくMo,Fe錯体にも拡張できることを明らかにし,[Cp^*Mo(CO)_3)(BH_2・PMe_3)],[Cp^*Fe(CO)_2(BH_2・PMe_3)]の合成に成功した.またRu錯体は光反応で合成できなかったが,アニオン錯体の求核置換反応を利用して合成に成功した.同じ反応は鉄錯体の合成にも適用できることがわかり,ボリル錯体の一般的合成法として利用できることを明らかにした.今後更にボリル錯体合成開発を図るとともに,水素引き抜き反応によるボリレン錯体の合成を試みる.
2)[Cp^*RuCl]_4とBH_3・NMe_3との反応により紫色の結晶が得られ,NMR等によりボリド錯体[Cp^*_3Ru_3H_3(BNMe_3)_2]の構造をもつと推定している.また[Cp^*RuCl]_4とBH_3・THFとの反応ではnido-ジメタラペンタボランクラスター[Cp^*_2Ru_2B_3H_9が得られ,NMR,IRによりRu‐RU間に二つの架橋水素をもつピラミッド型構造を推定した.
これらの反応は[Cp^*RuCl]_4とBH_3・PMe_3との反応においてB‐P結合が切れ,クロロトリヒドロボレート錯体[Cp^*Ru(PMe_3)(BH_3Cl)]が生成した例とは全く異なり,ボリド錯体の新しい合成法として注目される.現在結晶解析を進めている.
3)ボリレン錯体の前駆体として嵩高い置換基を有するテトラボラテトラヘドランの合成を試みている.RとしてSi(SiMe_3)_3の合成を試みたが期待する化学物が得られなかった.Rが立体的に大きすぎるためと考え,現在RとしてCH(SiMe_3)_2を導入して合成を試みている.

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Kawano and M.Shimoi: "Advances in Boron Chemistry ed.w.siebert" The Royal Society of Chemistry, 4(529) (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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