• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ケイ素-ケイ素飽和結合の特性解明と機能性ケイ素ポリマー開発への応用

研究課題

研究課題/領域番号 09239234
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関広島大学

研究代表者

九内 淳堯  広島大学, 工学部, 教授 (90029190)

研究分担者 大下 浄治  広島大学, 工学部, 助教授 (90201376)
研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードケイ素ポリマー / σ-π共役 / ELデバイス / 耐熱性ポリマー
研究概要

主鎖がケイ素-ケイ素結合とπ電子系の繰り返しで構築されるポリマーは,新しい共役系ポリマーとして注目されている.本研究では高分子主鎖中のケイ素-ケイ素σ結合とπ電子系との軸道間相互作用(σ-π共役)が,ポリマー電子状態に与える影響を明らかにする目的で,π電子系としてフェニレン,チエニレン,アントラセン環を有するσ-π共役ポリマーを合成し,それらの電気化学的性質,導電性,耐熱性,ホール輸送性などを検討した.
その結果,ケイ素-π電子系交互ポリマーの機能性はケイ素およびπ電子系ユニットの広がりによって大きく影響を受けることが明らかになった.例えば,π電子系が広がるにつれてポリマーの酸化電位は低電位側に移動し,酸化ドープした際の伝導度も向上した.同じような傾向はπ電子系を固定してケイ素ユニットをモノシラン,ジシラン,トリシランと長くしていくことによっても見られたが,その変化の度合いはπ電子系が広がるに従って小さくなった.ポリマーのホール輸送性もやはりπ電子系が広がるにつれて向上し,アントラセン環を有するものは良好なホール輸送材料として利用できることを見出した.このポリマー層を含むELデバイスの作成にも成功している.また,主鎖がケイ素-フェニレンの繰り返しで構造されるポリマーは高い耐熱性を示すことがわかった.
その他,ビチオフェンのβ-位をシリレン架橋したジチエノシロールを合成した.さらに,このものをπ電子系として組み込んだσ-π共役ポリマーも合成した.これらのポリマーはジチエノシロールに由来した低いLUMOを有し,新しい電子材料として期待できる.

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Joji Ohshita: "Polymeric Organosilicon Systems. 27.Preparation and Reactions of Poly[(ethoxysilylene)phenylenes]and Thermal Properties of the Resulting Polymers" Macromolecules. 30・6. 1540-1549 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Akira Adachi: "Multilayer Electroluminescent Device Using Organosilicon Polymer as Hole Transporting Layer" Synthetic Metals. 91. 333-334 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Joji Ohshita: "Polymers with Alternating Organosilicon and π-Conjugated Units" Acta Polymerica. (印刷中).

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Joji Ohshita: "Synthesis and Properties of Dithienosiloles" J.Organomet.Chem.(印刷中).

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Joji Ohshita: "Polymeric Organosilicon Systems. XXIX. Thermal Properties of Poly[(disilanylene)oligophenylenes]" J.Organomet.Chem.(印刷中).

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

URL: 

公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi