研究課題/領域番号 |
09240239
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | (財)佐々木研究所 |
研究代表者 |
山下 克子 (財)佐々木研究所, 生化学部, 部長 (70030905)
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研究分担者 |
福島 慶子 (財)佐々木研究所, 生化学部, 研究員 (10250010)
大倉 隆司 (財)佐々木研究所, 生化学部, 主任研究員 (50183223)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | レクチン様活性 / GPIアンカー / インターロイキン-1β / マンノース-6ーリン酸 / インターロイキン-1レセプター |
研究概要 |
サイトカインが速やかに適材適所で機能発現する機構は既存のサイトカインレセプターのみでは説明し得ない。我々はサイトカインのレクチン様性質に着目し、腫瘍壊死因子-α(TNF-α)、リンホトキシン(LT)、インターロイキン-1β(IL-1β)が一様にGPIアンカーのグリカン部分を認識していることを明らかにしてきた。本研究はサイトカインによるGPIアンカーグリカン部の認識機構を解析することによってサイトカインのより多次元的な情報伝達ネットワーク機構を明らかにすることを目指している。本年度はIL-1βによる細胞増殖への影響を調べた。T細胞由来D10.G4.1細胞株はIL-1レセプターをその細胞表面上に多く発現しており、IL-1βに対する感受性が高いことが知られている。IL-1β存在下において対数増殖期にあるD10.G4.1に^3H-チミジンを取り込ませ細胞内の放射活性を測定することにより増殖カーブを取った。そこにIL-1βが認識するGPIアンカーのグリカン部分、マンノース-6ーリン酸を加えると、細胞増殖が低下することが観察された。この現象は細胞を予め、ホスホリパーゼCで処理してGPIアンカー蛋白質を除去した系ではみられなくなったことよりIL-1βの、レクチン様活性はサイトカインのレセプターを介した情報伝達機構においてモジュレーションの役割を担っていることが示唆された。
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