研究課題/領域番号 |
09241101
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
大津 元一 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (70114858)
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研究分担者 |
中村 收 (中村 収) 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90192674)
楠見 明弘 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50169992)
片岡 俊彦 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50029328)
腰原 伸也 東京工業大学, 理学部, 助教授 (10192056)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
164,300千円 (直接経費: 164,300千円)
1999年度: 44,100千円 (直接経費: 44,100千円)
1998年度: 50,700千円 (直接経費: 50,700千円)
1997年度: 69,500千円 (直接経費: 69,500千円)
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キーワード | 近接場 / プローブ / 相変化 / 共振 / 細胞 / 蛍光 / 二光子 / 顕微鏡 / ファイバ / 相転移 / 微小共振器 / 退色 |
研究概要 |
大津は前年度より継続している高効率プローブの開発に関し、ウエットプロセスにより先端位置の揃った(±10nm)ピラミッド状のシリコンプローブアレイ(尖り角80度)を作成した。このシリコンプローブ先端での近接場光強度分布を測定し、光発生効率8%を得た。シリコンプローブアレイを高密度かつ高速度光記録再生に利用するために、ウェットプロセスにより0.3m/sの線速度において完全追従となる近接場光記録用コンタクトスライダーを作成し、かつ後端の中央部パッド部に先端位置の揃ったピラミッド状のシリコンプローブアレイを作成した。このコンタクトスライダーを用いて相変化記録再生を行い、マーク長100nmにおいて再生のCNRとして10dBを得た。 片岡は走査型近接場光学顕微鏡(SNOM)の高感度化・高空間分解能化を目指し、微小な球状粒子内での進行波による光共振を利用する「微小共振球プローブ」の開発に成功した。同プローブを用いてテスト試料表面の走査を行ない、動作確認も行なった。プローブ突起の最適化による空間分解能の詳細な評価、共振球の物理を含む「微小共振球プローブ」の動作原理についての実験的・理論的な解析を進め、SNOM・光記録・極微細表面構造診断などへの応用・展開を図るための検討を加えた。 楠見は昨年までに組み立てた装置を、システム全体にわたって改善し、生きている培養細胞において、数nmの太さの細胞骨格や細胞膜内の数10nmのドメインを50nm程度の回折限界をこえる分解能で蛍光観察することに成功した。生きている細胞を、回折限界をこえる分解能で蛍光観察したのはこれが世界初である。 中村は前年度に開発した多焦点励起型2光子蛍光顕微鏡の共焦点化を行った。スズランの根の自家蛍光を観察する事により、共焦点化による空間分解能および像コントラストの向上が効果的に得られることを確認した。また、Ca2+指示薬(Fluo-4AM)を導入したラット心筋培養細胞および摘出心内のCa2+動態を、開発した顕微鏡を用いて、実時間で撮像することに成功した。
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