研究課題/領域番号 |
09241210
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
北原 和夫 東京工業大学, 理学部, 教授 (20107692)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 近接場効果 / スピン制御 / エヴァネッセント光 / スピン軌道相互作用 / 自然放出 / 偏光 / 原子励起 / 光ポンピング |
研究概要 |
コヒーレントな光を二つに分けて誘電体内に直角に入射させ、誘電体界面から出てくるエヴァネッセント光を重ね合わせると、面に垂直方向には減衰するが面と平行の方向には伝搬する電磁波を作ることができることを示した。この表面の電磁波は、二つの入射光の位相差に応じて、直線偏光、あるいは円偏光として特定の直線上を伝搬する。その直線に沿って原子ビームを走らせると、光ポンピングの原理で、原子の角運動量状態の遷移を伴うエネルギー状態遷移を起こさせることができることを量子力学の摂動論によって理論的に示した。原子ビームの速度を制御することにより、ドプラーシフトによってエネルギー遷移を制御できる。原子内においてスピン・軌道相互作用があれば、合成角運動量が遷移することになる。励起状態からの自然放出によって、スピンの異なる状態に遷移することになり、実際に自由空間においては、スピン変化を伴う遷移確率の比は1/2となることを理論的に示した。実際には、近接場効果として自然放出は自由空間における光子場に基づく計算とは異なる。つまり、自然放出の比を測定することにより、自由空間からのずれ、すなわち、近接場効果を検証できることである。
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