研究課題/領域番号 |
09241217
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
菅原 康弘 大阪大学, 工学部, 助教授 (40206404)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1997年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 近接場 / エバネセント場 / 原子間力 / 力 / 半導体探針 / 光学顕微鏡 / 散乱光 / 表面ポテンシャル |
研究概要 |
探針によるエバネッセント光の錯乱過程をより定量的に実験できるように、現有の原子間力顕微鏡の改良に重点を置き、研究を推進した。 1)現有の原子間力顕微鏡の超高感度化 超高分解能のフォトン原子間力顕微鏡を開発するためは、まず、変位検出感度0.2Aの現有の光干渉計を改良し、超高感度な変位検出を実現した。具体的には、ノイズ成分の極めて少ない光源と超安定な駆動回路を購入し、検出感度0.05Aの超高感度な光干渉計を実現した。また、探針の共振周波数の変化を検出する現有の周波数変調回路(検出感度0.1Hz)を改良し、超高感度(検出感度0.01Hz)な周波数検出を実現した。 2)探針からの散乱光を検出する装置の付加 エバネッセント光の散乱過程に関する基礎的な知見を得るためには、力だけでなく、散乱光の強度やスペクトラムも測定する必要がある。そこで、探針からの微弱な散乱光を検出する装置を現有の原子間力顕微鏡に付加した。 3)力と散乱光強度の距離依存性と偏光依存性の測定 エバネッセント光を力として測定した場合、その減衰距離は入射光の波長に依存しないこと、また、力の大きさはs偏光に比較してp偏光の方が大きくなることが、我々のこれまでの実験により明らかにされている。同様の実験を散乱光の強度についても行い・比較することにより、エバネッセント光の散乱過程における力の発生機構を検討した。その結果,力の発生機構は半導体探針表面のポテンシャル変化によることが判明した。
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