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炭素材料の不均一度測定法の確立と材料機能性との相関に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09243205
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関千葉大学

研究代表者

西川 恵子  千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (60080470)

研究分担者 西澤 節  神戸製鋼(株), 化学環境研究所, 主任研究員
研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1997年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
キーワードガラス状炭素 / 細孔構造 / 小角X線散乱 / 熱処理 / 黒鉛化
研究概要

フェノール樹旨を出発物質物質として950°Cで焼成したガラス状炭素、さらにそれを様々な温度で熱処理したものを試料として小角X線散乱実験を行った。ガラス状炭素は炭素部分と空孔の二元系とみなすことができる。いわば、物質の分布に不均一がある系であるが、不均一度を測定する手段として小角X線散乱法が優れている。同時に、広角X線散乱も併せて行い、炭素部分の構造についての知見も得、小角X線散乱実験との相補性も議論した。
小角散乱強度は、1800°C以下の試料に対しては、1800°C処理試料の散乱強度に飽和するかのように増加し、それ以上の処理温度では急激に増加した。この変化は、炭素部分の構造変化すなわち結晶子の成長とよく対応している。ガラス状炭素は、従来難黒鉛化性炭素に分類され、コ-クスなどの易黒鉛化性炭素とまったく異なる炭素化・黒鉛化挙動をとると思われてきた。しかし、小角・広角X線散乱実験の結果を総合すると、結晶子のサイズは異なるが、微視的には難黒鉛化性炭素も易黒鉛化性炭素と同様なメカニズムで炭素化、黒鉛化すると結論された。そして、1800°C附近が炭素化と黒鉛化をわける境界である。
ガラス状炭素の熱処理に伴う構造変化のモデルとして以下のようなモデルを提案する。すなわち、初期炭化過程でグラファイトの基本骨格である総合炭素平面ができ、それ自体は熱処理温度が上昇しても、大きく変化しないが、平面の整列化がおこり積層方向の成長がおこる。それと同時に空孔も成長し、炭素部分と空孔部分とのコントラストが小角X線散乱強度の増加として観測される。また空孔は、3000°Cの試料において直径60Aの閉孔と結果される。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] T. Iiyama et al.: "Molecular Assembly Structure of CCl_4 in Graphitic Nanospaces." J. Phys. Chem. B. 101. 3037-3042 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] T. Iiyama et al.: "Study of the Structure of Water Molecular Assembly in a Hydrophobic Nanospace at Low Temerature with in situ X-ray Diffraction." Chem. Phys. Lett.274. 152-158 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] T. Nakagawa et al.: "Influence of Fine Particles on Carbon Deposition in the Coke Oven Chamber." Fuel. (accepted). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 福山勝也 他: "ガラス状炭素の小角X線散乱強度と黒鉛化挙動" 炭素. (印刷中). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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