研究課題/領域番号 |
09243223
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
竹市 力 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (90126938)
|
研究期間 (年度) |
1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | ポリイミドフィルム / 炭素化 / 多孔性フィルム / 炭素フィルム |
研究概要 |
本研究は科学的に修飾した新規なポリイミドを合成し、そのフィルムを焼成することにより、新規な機能を有する炭素フィルムを作成することを目的としている。まず、前駆体高分子の相分離構造を利用することにより、新規な炭素前駆体として、多孔性ポリイミドフィルムを作成した。多孔性ポリイミドフィルムの前駆体としては、ポリイミド前駆体であるポリアミド酸とポリウレタンプレポリマーとを種々の比率で反応させることにより、一連のポリ(イミド-ウレタン)フィルムを得た。このフィルム中では、イミド成分とウレタン成分とが相分離している。そこで、フィルムを300〜400℃で熱処理したところ、耐熱性に劣るウレタン部分のみが分解し、見た目には滑らかだが、かなり均一な細孔を有する多孔性ポリイミドフィルムが得られた。ウレタン成分とイミド成分の比率や分子構造を変化させると、多孔性ポリイミドフィルムの細孔のサイズや数が非常に大きく変化することがわかった。さらに、多孔性ポリイミドフィルムを900℃で1時間焼成したところ、細孔構造を保持したまま炭素化し、多孔性炭素フィルムが作成できた。X-線回折から多孔性炭素フィルムの結晶構造は、通常のポリイミドフィルムからの炭素化フィルムと同様であることがわかった。多孔性炭素フィルムの電気伝導度は細孔の数が増えると小さくなっていく。今後、多孔性ポリイミドフィルムおよび多孔性炭素フィルムの細孔構造を吸着などを利用して検討すると共に、細孔のサイズや数をより幅広く変化させる方法を開発する。
|