研究課題/領域番号 |
09244106
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 千葉大学 (1999-2000) 姫路工業大学 (1997-1998) |
研究代表者 |
嶽山 正二郎 (獄山 正二郎) 千葉大学, 理学部, 教授 (20163446)
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研究分担者 |
平川 一彦 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (10183097)
藤森 淳 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (10209108)
滝田 宏樹 筑波大学, 物質工学系, 教授 (00011213)
安藤 功兒 電子技術総合研究所, 材料科学部所, 主任研究官
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
107,300千円 (直接経費: 107,300千円)
1999年度: 21,700千円 (直接経費: 21,700千円)
1998年度: 39,100千円 (直接経費: 39,100千円)
1997年度: 46,500千円 (直接経費: 46,500千円)
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キーワード | 希薄磁性半導体 / 励起子磁気ポーラロン / スピン / 磁性半導体量子ドット / 超伝導体 / 希薄磁性半導体複合構造 / 光導波路 / 光電子分光 / 超高速光励起スピン現象 / 界面磁化 / 励起子磁気ポーロラン / 量子ドット / 強磁性発現 / 導波路型光アイソレータ / 量子ホール効果 / スピンコヒーレント制御 / 量子井戸 / 希薄磁性半導体超構造 / 高圧強磁場発光 / 希薄磁性半導体複合超構造 |
研究概要 |
光制御物性班では、半導体中の電子の有するスピン自由度を有効に利用し、光による半導体スピン機能発現のための基本原理とその手法を光との関連において理解することを目的とした。まず半導体超構造において伝導及び局在スピン系と光子の有する角運動量との関連を分光学的手法によって系統的に理解し、スピン制御による新しい光機能デバイスに応用することを目標とした。以下に研究成果を示す。 (1)嶽山等はバルク希薄磁性半導体での超高速分光から3次元磁気ポーラロンの安定な形成と緩和のダイナミクスを明らかにした。また非対称量子井戸構造を用いて磁気発光、超高速分光より励起子磁気ポーラロン空間分岐に関する現象を見つけた。 (2)黒田、滝田等は格子不整合エピタキシーを利用し、サイズの小さなMnTe、CdTeの自己組織化量子ドットの作製に成功し、MnTeドットではMnの内殻遷移の発光寿命がバルクに比べ短くなっていること、CdTeドットにおいては室温励起子発光の観測、及び(Cd,Mn)Teドットでは3次元閉じ込め効果による励起子磁気ポーラロン形成の異常な増大の観測に成功した。 (3)安藤等はイオン注入法のよるCr、Niを含むII-V族希薄磁性半導体の合成及び新しいIII-V族希薄磁性半導体(Ga,Cr)Asの合成に成功し、磁気円2色性の測定によりp-d交換相互作用、巨大ゼーマン効果の機構を明らかにした。またCdMnTeの2層構造光導波路の構築に成功した。 (4)藤森等は光電子分光実験とモデル計算からGaAs中のMnイオンの電子状態を調べ、ホスト半導体の価電子帯電子とMnのd電子との混成を示すとともに、両者のスピン結合が反強磁性的であることを示した。またGaMnAsの強磁性発現機構の原因は正孔キャリアを介したMnイオン間の強磁性的相互作用によると推論した。 (5)平川等は(Ga,Mn)Asの遠赤外領域での光伝導度測定を行い、フェルミ面付近での電子相関が関与する狭いホッピング伝導バンドを発見した。またキューリー温度付近での伝導率異常も見出しており、この系でのキャリア誘起強磁性秩序発現との関連を示唆した。
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