研究課題/領域番号 |
09244201
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
武藤 俊一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00114900)
|
研究分担者 |
竹内 淳 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (80298140)
|
研究期間 (年度) |
1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1997年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
|
キーワード | 半導体 / 円偏光 / スピン緩和 |
研究概要 |
非磁性の半導体に円偏光を照射することにより、スピンの揃ったキャリアを生成することができる。本研究では、このように光パルスで形成される「過渡的な磁性半導体」の持つ機能性を追求することを長期的な目標においている。本年度は、量子井戸におけるスピン緩和機構の検討、および量子ドット構造の形成を行った。 1.InGaAs量子井戸でのスピン緩和 量子井戸での室温でのスピン緩和は、GaAs量子井戸については、D'yakonov-Perel'(D-P)の機構が支配的とされてきた。これに対してInP基板に格子整合したInGaAs量子井戸ではD-P機構とは異なる量子化エネルギ依存性を示すことが分かっている。理論的考察から、この依存性は室温でのもうひとつの有力な緩和機構であるElliott-Yafet(E-Y)機構から予測されるものと同じことがわかった。InGaAs量子井戸では、E-Y機構が支配的である可能性が強いとの結論を得た。 2.短波長化のためのInAlAs量子ドットの作製 InAs量子ドットは、基底状態の吸収エネルギが1-1.2eV程度であり、光パルスによる測定が難しい領域にある。このため短波長化のためにAlGaAsに挟まれた、InAlAs量子ドットの作製を試みた。MBE法によりGaAs基板に490°Cで成長した。5.2分子層のInAlAs供給で平均高さ1.0nm、直径15.3nm、低温(17K)で0.75μmのブロードな基底発光を有する量子ドットの形成を確認した。
|