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III-V族希薄磁性半導体の電子状態と磁性

研究課題

研究課題/領域番号 09244213
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

赤井 久純  大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70124873)

研究分担者 小谷 岳生  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (60283826)
研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード希薄磁性半導体 / インジウム・マンガン・砒素 / キャリア誘希強磁性 / 二重交換相互作用 / 超交換相互作用 / KKR-CPA-LDA / 第一原理バンド計算 / 密度汎関数法
研究概要

(In_<1-x-y-z>Mn↑_xMn↓_yX_z)As不規則合金の電子状態をKKR-CPA法および密度汎関数法の局所近似にもとづいて第一原理的に計算した.ここでMn↑Mn↓はそれぞれ磁化にたいして平行および反平行な局所磁気モーメントを持ったマンガン原子,XはAsまたはSnで第一副格子に入った不純物原子である.Mnはこの系ではアクセプタとなりp型伝導を示すがドナー不純物によって補償される.ドナー不純物の濃度zを変えることによってキャリア濃度を計算上調製することができる.キャリア濃度の高い,すなわちzが小さいところではMn濃度の低いところから,系は強磁性を示す.キャリア濃度の低いところで不規則局所モーメントが生じスピングラス的になる可能性を調べるために,上向きモーメント,下向きモーメントを持つMn原子が不規則に合金を作る場合の計算も行い以下の結論を得た.
・キャリア濃度の高いところでは強磁性が安定である.強磁性状態では多数スピンバンドのみがフェルミ面を作り,したがってハーフメタルである.
・強磁性が生じるメカニズムは二重交換相互作用,あるいは強い原子内交換相互作用によって強められた長岡の強磁性機構といえる.RKKY相互作用とは離れたものである.
・キャリア濃度の減少とともに,いったん強磁性はより安定化されるがキャリア濃度がゼロに近づくわずか手前で突然,強磁性が不安定化され,不規則局所モーメント状態(遍歴電子スピングラス)が安定化する.
・不規則局所モーメント状態が安定化する理由は強磁性をささえるキャリアがなくなるとともに,超交換相互作用のみがMn間の磁気的相互作用として残るためである.
・これらのことは,実験的に得られている,(In,Mn)Asのキャリア誘起強磁性の現象とよく符合している.

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.Akai: "Binding surfaces of light interstitials in iron" Physica B. 237-238. 345-347 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] T.Kotani: "Optimized effevtive potential method for exact exchange energy applied to solids" Physica B. 237-238. 332-335 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] M.Schroter: "Aspect of martensitic phase transformations in transition metal alloys" Physica B. 237-238. 348-350 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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