研究課題/領域番号 |
09246222
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
村上 明 佐賀大学, 理工学部, 教授 (60039253)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1997年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | CP保存則の破れ / Bファクトリー実験 / 粒子識別 / エアロジェル・チェレンコフ検出器 / ゲインモニタリング |
研究概要 |
B中間子崩壊におけるCP保存則の破れを調べる実験に用いられるBELLE検出器の一つを構成する粒子識別のためのエアロジェル・チェレンコフ検出器(ACC)は、多数の光電子増倍管からなっているが、これらすべてのゲインを長期的に数%の精度で、モニタ出来るシステムを構築することは、非常に重要である。本研究では、このような性能を持つACCモニタリング・システムの開発を行い、以下のような成果を得た。 1.さまざまな光源候補の中から、"NSPBシリーズ"のLEDが大光度、高速応答、短波長領域での発光スペクトルを持つためこれを選び、このLEDの発光強度の長期安定性及び温度依存性を独自の方法により測定した。その結果、いずれの点についても従来の他のどのLEDよりもはるかに優れていることがわかった。 2.LED発光部の構造のために生じる発光強度角度分布の非一様性については、LED光の多重乱反射により、これをほぼ完全消滅させる方法を開発した。また、LEDの駆動電流の調整により、安定的にLED光の強度を必要な範囲内で任意に調整することが出来た。 3.最小の光量損失率と最大の分岐均一性を持つ2段式光ファイバー分岐システム(19分岐×19分岐)を開発設計し、光量、一様性ともに求められる要求を満足することが確認できた。 4.NSPB500SのLEDを用いたACCモニタリング・システムをACCに接続し、システムの光量絶対値、全チャネルにわたる光量の一様性を調べた。光量は、光電子数に換算すると約15から40、一様性は約95%であり、ACCのモニタリングに要求される条件をすべて満足するシステムが構築出来た。 本研究結果は論文にまとめられ、Nuclear Instrument and Methods Aに投稿中である。
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