研究課題/領域番号 |
09248226
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
太田 欽幸 広島大学, 生物生産学部, 教授 (10034464)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 悪臭 / オカラ / 廃棄物 / 廃バイオマス / 悪臭公害 / 無臭化菌 |
研究概要 |
人工の増加、経済の発展、農業の近代化や食生活の変化など人間活動が盛んになるにつれて、厨芥、家畜排泄物、下水処理場などからの余剰汚泥、それに食・飼料工場などからの産業廃棄物など、莫大な量の天然性有機廃棄物が排出されている。これらの廃棄物は非常に腐敗しやすく、悪臭公害源となるばかりか、河川や海洋の主要な汚染源ともなっている。これらの廃棄物の処理には微生物を用いる方法が有効とされている。本年度は食品工業、特に、豆腐の製造の際に排出されるオカラを本微生物群を用いて処理することを目的とした。オカラは非常に腐敗しやすく、液状となり悪臭を発生するようになる。そこで、本微生物群で処理した。腐敗したオカラ5kg、種菌1kg、それにモミガラ0.5kgを添加して、良く混合し、底に金網を張った木箱に自然堆積した。その結果、堆積物の品温は堆積24時間で最高の65℃に達し、その後、徐々に低下し、4日後には室温の20℃になった。一方、pHは7.6から品温の上昇と共に高くなり、堆積24時間で9.4となり、その後5日間で10.0となり一定となった。水分は5日間で全体の25%が減少した。官能的悪臭度MSは、堆積2日間で3から0となり腐敗オカラの悪臭は完全になくなった。腐敗オカラは液状化しており腐敗臭がしていたが、堆積1.5日後には黒褐色となり、不潔感や汚物感は全くなかった。易分解性のアミノ酸は堆積3日間でそのほとんどが無くなり、フミン酸は堆積直後から増加し、堆積6日間で最大の10mg/mlとなった。その後は一定であった。悪臭性の揮発性脂肪酸やアミン類は堆積3日間でほとんどが無くなった。小松菜の発芽試験では、未処理物では80%が阻害されたが、堆積3日後の試料では全くそれが無くなった。セファデックスG-15の溶出パターンも5日間で、高分子側へシフトしており、腐熟が進行していることが分かった。
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