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シグナル伝達にかかわる蛋白質分子の細胞内における立体構造の3次元再構成

研究課題

研究課題/領域番号 09249204
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

片山 栄作  東京大学, 医科学研究所, 助教授 (50111505)

研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード急速凍結電子顕微鏡法 / ディープエッチレプリカ法 / イノシトール3燐酸受容体 / ライヤノジノ受容体 / 3次元再構成 / コンピュータ・トモグラフィ / ミオシン・クロスブリッジ / コンフォメーション変化
研究概要

本研究は、細胞内情報伝達に関与する蛋白質複合体の細胞内における生理的構造および各種の機能状態におけるその構造変化を、高い時間・空間分解能をもつ急速凍結フリーズレプリカ電子顕微鏡法により捉え、新しいアルゴリズムを用いたコンピュータ画像解析によりそれらの3次元像を再構成することを目標として開始した。昨年度までに、細胞内Ca^<2+>-チャネルを形成するライアノジン受容体(RyaR)およびイノシトール3燐酸受容体(IP_3R)の高分解能のレプリカを得ており、これらの試料の像から最終的な3次元像を再構成する予定である。われわれが初めて得た後者の像は、当初の予想よりもはるかに小さく、これまで開発してきた立体視差を利用するアルゴリズムでは精度が不足することが判明した。そこで、レプリカ試料をもっと広範囲の角度に傾斜して像を撮影し、コンピュータ・トモグラフィを用いて対象の3次元像を再構想する方法に切り替えた。一般的には、撮影角度の制限による情報不足のため、このような状況での再構成は困難であるが、レプリカは2次元物体であり、しかも高コントラストの像が得られるために現実に可能となった。当方法の実用性を検証するために、別課題の研究に用いており、X-線結晶解析による高次構造データの得られている骨格筋重メロミオシン(HMM)頭部の構造とそのリガンド結合に伴う構造変化を追ってみた。以前、HMMにATPやADP/バナジン酸を加えると頭部が強く屈曲することを見いだしているが、再構成像では、原子モデルで見られる分子内各ドメインの配置が良く分かり、構造変化の実態がかなり明らかになった。現在、同じ方法を上記の受容体分子の立体構造解析に応用すべく、更なる方法の改良を進めている。既に、クライオ電子顕微鏡法により、平均化した立体構造が提出されているRyaRの3次元像再構成を行い、当方法の信頼性に関する客観的評価を行った後に新たな構造の解析にとりかかる。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] E.Katayama: "Quick-Freeze Deep-Etch Electron Macroscopy of the Auto-Heavy Meromyosin during the in vitro Motility Assay" Journal of Molecular Biology. (印刷中).

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 片山栄作: "『分子のかたちを見る』:電子顕微鏡による分子観察" 細胞工学. 16(1). 121-130 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 片山栄作: "細胞膜内におけるべん毛モータの立体構造" 生物物理. 37(2). 63-67 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 片山栄作: "マイカ細片法-フリーズレプリカによる溶液中のタンパク質の高分解能観察法" 細胞工学. 16(10). 1510-1518 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 片山栄作: "マイカ細片法の応用・急速凍結ディープエッチングレプリカによる分子観察" 電子顕微鏡. 32(3). 166-169 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] E.Katayama: "Current Methods in Muscle Physiology : Advantages,Problems and Limitations PP.287-301" Oxford University Press(H.Sugi ed.), 376 (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] E.Katayama: "Mechanisms of Work production and work adsorpption in muscle" Plenum Press(H.SugidG.Pollack eds), 印刷中

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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