研究課題/領域番号 |
09249213
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
牧野 耕三 大阪大学, 微生物病研究所, 助教授 (20181620)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 転写活性化因子 / PhoB / リン酸レギュロン / リン酸ボックス / RNAポリメラーゼ / σ^<70>サブユニット / DNA結合 / PCRmutagenesis |
研究概要 |
大腸菌では培地中のリン酸欠乏によりPhoBに依存して転写誘導のおこる31個以上の遺伝子群があり、これらは総称してリン酸レギュロンと呼ばれている。これら遺伝子群のプロモーター領域には229個のアミノ酸から成る転写活性化因子PhoBのDNA結合認識配列であるリン酸ボックスが存在している。このリン酸レギュロンの発現を特異的に減少させるRNAポリメラーゼ変異体の分離に成功し、転写活性化におけるPhoBとRNAポリメラーゼの蛋白質・蛋白質の相互作用点を明らかにできた。その変異部位はRNAポリメラーゼのσ^<70>サブユニットのhelix-turn-helix上の第一helixにあった。また、σ^<70>サブユニットの第一helixに部位特異的変異の導入を行い、各種の変異型σ^<70>を分離精製しin vitro転写実験をおこなった結果もこの領域がPhoBとの相互作用点であることを支持した。つぎにリン酸レギュロンの転写促進因子PhoBについては、N-末端側(リン酸受容ドメイン)がC-末端側の転写活性化ドメインの機能を制御していること、またC-末端側の転写活性化ドメインにはDNA結合(リン酸ボックスとの結合)とRNAポリメラーゼとの相互作用という少なくとも2つのサブドメインがあること、DNA結合モチーフはHTHでありリン酸ボックス内のTGNCA配列を認識していること等を明らかにした。さらに、PhoBとRNAポリメラーゼとの相互作用には、PhoBのHTHモチーフのTurn構造とRNAポリメラーゼのシグマ70因子のHTHの第1Helixが使われていることや、PhoBがリン酸ボックスに結合するとDNAは彎曲するすることを明らかにした。
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