研究課題/領域番号 |
09250202
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
辻 浩一郎 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (50179991)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | ヒトB細胞 / マウスストローマ細胞 / SCF / G‐CSF |
研究概要 |
1.マウスストローマ細胞株MS‐5を用いたヒトCD34+細胞からのB細胞誘導系の確立 我々は、ヒト臍帯血CD34+細胞をマウス骨髄細胞由来ストローマ細胞株、MS‐5と2‐4週間共培養すると、ヒトCD19+proB細胞が誘導されることを見出した。これらのCD19+細胞の88%がCD10、45%がCD20を発現していたが、Cμは認められなかった。我々が確立した培養法は、ヒトB細胞の初期分化の解析に有用であると考えられた。また、このB細胞誘導系においてはMS‐5細胞との接着は必須であり、MS‐5細胞上にはヒトB細胞の初期分化に関与する未知の膜結合性分子が発現されていると考えられ、その同定はヒトB細胞の分化を解析するうえで、極めて重要と考えられた。 2.種々のサイトカインのヒトB細胞の初期分化に及ぼす影響の検討 我々が確立した上述の培養系にinterleukin(IL)‐3、IL‐6、granulocyte‐macrophage colony‐stimulating factor(GM‐CSF)、、stem cell factor(SCF)、granulocyte colony‐stimulating factor(G‐CSF)を添加し、それぞれのサイトカインのB細胞誘導に及ぼす影響について検討した。IL‐3、IL‐6、GM‐CSFはB細胞誘導にほとんど影響を及ぼさなかったが、SCF、G‐CSF添加により誘導されるB細胞数は増加した。特にSCF、G‐CSF両者存在下では、誘導されるproB細胞は著増し、培養6週での解析ではその一部にはCμ、Sμの発現も認められた。この結果より、SCF、G‐CSFはヒトB細胞の分化に関与していると考えられた。
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