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葉の形態形成における遺伝子発現制御ダイナミクス

研究課題

研究課題/領域番号 09251210
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

青山 卓史  京都大学, 化学研究所, 助教授 (80202498)

研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードシロイヌナズナ / ATHB-1 / ATHB-2 / 形質転換植物 / 転写因子 / 標的遺伝子 / 誘導系 / グルココルチコイド
研究概要

植物の形能は個体発生のプログうムにより規定されているだけでなく、環境からの刺激によっても大きく影響を受ける。形態形成過程における多元的要因の統御は植物特有の現象であり、これは細胞間および細胞内情報伝達や遺伝子転写における複雑な制御機構によって行われているものと考えられる。このような植物形態形成の制御における統御機構を明らかにするため、光などの環境刺激に応答する葉の形態形成および胚軸の伸長に焦点をあて、それに関与する転写因子を中心とした遺伝子発現制御ネットワークの解析を試みた。
ATHB-1の改変遺伝子、HDZipl-VP16-GRを作成しシロイヌナズナに導入した。得られた形質転換体では、子葉および葉の短軸方向における伸長阻害、暗所における子葉および葉の展開など、葉の形態形成に関する変化がグルココルチコイドの添加により誘導された。また、HDZipl-VP16遺伝子を発現する形質転換植物ではこれらの形質が構成的に現われた。これに対してATHB-1そのものを過剰発現する形質転換体においては、明らかな形態的変化は観察されなかった。パーティクルボンバードメント法を用いた解析においてATHB-1は強い転写活性化因子として働くことが示されている。このことから、ATHB-1の転写活性化能はシロイヌナズナにおいて、何らかの形で負に制御を受けていると考えられる。
ATHB-2に関しては胚軸の伸長制御において中心的な役割を果たしているのではないかと考え、ATHB-2の発現量と胚軸の伸長との相関を調へた。その結果、野性型株では近赤外光の付加や暗期の延長による胚軸の伸長とATHB-2の発現量の増加に相関が見られた。しかし、連続光下でも著しい胚軸の伸長がみられるhy3突然変異株においてATHB-2の発現量の増加は観察されなかった。このことから、胚軸伸長の制御は、ATHB-2を介する経路とそうでないものが存在することが示された。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Navalainen et al.: "Characterizaton of Novel Calmodulin-Binding Peptides with Distinct Inhibitory Effects on Calmodulin-Dependent Enzymes." Biochem.J.321. 107-115 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Aoyama et al.: "A glucocorticoid-mediated transcriptional induction system in transgenic plants." Plant J.11. 605-612 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 岡穆宏 ら: "プロテインホスファターゼと植物細胞内シグナル伝達" 蛋白質核酸酵素. 42. 736-743 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] McNellis et al.: "Glucocorticoid-inducible expression of a bacterial avirulence gene in transgenic Arabidopsis induces hypersensitive cell death." Plant J.in press.

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Reynolds et al.: "Inducible Gene Expression in Plants" CAB International (Wallingford) (in press),

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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