研究課題/領域番号 |
09251217
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
長谷部 光泰 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助教授 (40237996)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ホメオボックス / 分裂進化 / HDZIP / KNOX / 茎頂 / 分子組織 |
研究概要 |
(1)HD-ZIP遺伝子:ニセツリガネゴケ原糸体、茎葉体由来の全RNAおよびpolyA RNAよりRTPCR法により、11個のHD-ZIP型のホメオボックス遺伝子(PpHB遺伝子)クローニングし、これらの塩基配列を決定した。従来、HD-ZIP遺伝子は、アミノ酸配列の類似から、クラス1とクラス2に分かれることが知られていた。アミノ酸配列情報から、遺伝子系統樹を作成すると、今回得られた11個のPpHB遺伝子のうち9つがクラス1、2つがクラス2に属することがわかった。クラス1に属するPpHB遺伝子は、互いにアミノ酸配列が類似しており、単系統群を形成する。被子植物のクラス1HDZIP遺伝子間のアミノ酸配列の変異に較べ、9つのニセツリガネゴケPpHD遺伝子は互いに変異が少なかった。PpHB5はクラス2に属した。PpHB4遺伝子はPpHB5と被子植物クラス2の遺伝子の外側、すなわち、クラス1とクラス2の中間的な位置にクラスターした。PpHB4遺伝子は、クラス1、2とは別の新しいクラスを形成する遺伝子である可能性が高い。 (2)KNOX遺伝子:(1)と同様の方法により、1つのKNOX遺伝子がクローニングできた。KNOX遺伝子はクラス1とクラス2の2つのグループに分かれることが知られている。クラス1は茎頂分裂組織の維持などに必要であることが知られている。これまでシロイヌナズナから3つのクラス1遺伝子がクローニングされており、他の被子植物でも複数のクラス1遺伝子の存在が知られている。今回得られたPpKN1遺伝子は、これまで知られている被子植物、シダ類を含めた全てのクラス1遺伝子の根元にクラスターし、この遺伝子がクラス1KNOX遺伝子の祖先的機能を維持している可能性があり被子植物のKNOX遺伝子機能を推定するうえで興味深いことがわかった。
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