研究課題/領域番号 |
09253205
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
餐場 篤 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (20271116)
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研究分担者 |
中尾 和貴 東京大学, 医科学研究所, 寄付研究部門教員 (20217657)
中村 健司 東京大学, 医科学研究所, 助手 (90253533)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1997年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | H‐ras / ノックアウトマウス / 皮膚発がん / DMBA / TPA / イニシエーター / K‐ras / プログレッション |
研究概要 |
本研究は、化学発がん物質をH‐ras遺伝子欠損マウスに用いて、発がんにおけるH‐rasを含むras遺伝子の役割を直接検証すること、および発がんにおけるras遺伝子と他のがん遺伝子、がん抑制遺伝子との関係をあきらかにすることを目的とする。昨年度までに、H‐ras遺伝子欠損マウスでは皮膚腫瘍の形成頻度が顕著に減少すること、および欠損マウスに生じた腫瘍の多くでK‐ras遺伝子の活性化が起こっていることを明らかにした。今年度は、H‐ras遺伝子欠損マウスで悪性腫瘍の形成能を観察することにより、皮膚腫瘍の悪性化におけるH‐rasおよびK‐ras遺伝子の機能を明らかにすることを目的とした。現在までに、野生型、H‐rasヘテロ型、H‐rasホモ型欠損マウスにDMBA単回投与、TPA反復投与(20週間)による皮膚がん形成過程の肉眼による観察(TPA投与開始後44週間)を終了し、形成された皮膚腫瘍の組織学的検索(病理、悪性度マーカーによる免疫染色)を行っている。 また、H‐ras遺伝子とがん抑制遺伝子p53遺伝子を同時に欠損したマウスを作成したので、このマウスを用い、皮膚発がんにおけるras遺伝子群とp53遺伝子の役割の関係についても今後検討する。さらに、H‐ras遺伝子変異を発がん物質に対する感受性の違う近交系マウス(C57BL/6、C3H/He、BALB/c)へ戻し交配により導入を行っており、これらのマウスについても同様の発がん実験を行う予定である。
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