• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

プロモーターとしての酸素ラジカルの役割とその防御

研究課題

研究課題/領域番号 09253213
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

山本 順寛  東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (60134475)

研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード酸化ストレス / 好中球 / ジアシルグリセロール / 脂質過酸化物 / スーパーオキシド / Cキナーゼ
研究概要

我々は酸化されたジアシルグリセロールがホルボールエステル類に匹敵するほどのCキナーゼ活性化能をもつことを明らかにしているが,これが細胞内で情報伝達物質であることを実証するために,ヒト好中球の活性化によるスーパーオキシドの産生を測定した.1,2-ジアシルグリセロールヒドロペルオキシドがヒト好中球をよく活性化したのに比べ,1,3-ジアシルグリセロールヒドロペルオキシドには活性化能がなかった.したがって,酸化された生体膜からホスホリパーゼCの作用により1,2-酸化ジアシルグリセロールが切り出された場合,これがCキナーゼ依存の細胞内情報伝達物質として作用することが好中球の活性化により実証された.すなわち,1,2-酸化ジアシルグリセロールは酸化ストレスが亢進した場合には,生体内発がんプロモーターとして作用しうると考えられる.
ヒト発がんの主たる原因として栄養のバランス不良(35%),喫煙(30%),慢性炎症(30%)が挙げられその寄与率はカッコに示したとおりである.これらは食事由来の抗酸化剤の欠如,フリーラジカルへの暴露,活性酸素・フリーラジカルの過剰な生成と読み替えることも出来,発がんにおける活性酸素・フリーラジカルの重要性が指摘されている.活性酸素・フリーラジカルはDNAを酸化的に修飾してイニシエーションの原因となると考えられてきたが,酸化されたジアシルグリセロールを介して活性酸素・フリーラジカルがプロモーターとして作用することを示唆する点で非常に興味深い.

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Y.Yamamoto, et al.: "1,2-Diacylglycerol hydroperoxides induce the generation and release of superoxide anion from human polymorphonuclear leukocytes" FEBS Lett.412. 461-464 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] S.Yamashita and Y.Yamamoto: "Simultaneous detection of ubiquinol and ubiquinone in human plasma as a marker of oxidative stress" Anal.Biochem.250. 66-73 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

URL: 

公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi