研究課題/領域番号 |
09253218
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
浜口 道成 名古屋大学, 医学部, 教授 (90135351)
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研究分担者 |
岩田 啓之 名古屋大学, 医学部, 助手 (30273197)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1997年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | チロシンキナーゼ / チロシンリン酸化 / 細胞骨格 / カドヘリン / 細胞間接着 / マトリックスメタロプロテイナーゼ |
研究概要 |
本研究は、チロシンキナーゼ型がん遺伝子v-srcを用いて、がん細胞の浸潤・転移に決定的なシグナル伝達系を同定する事を目指している。即ち、細胞間接着、細胞骨格蛋白質、基質コラーゲンの変化をもたらし、浸潤を活性化するシグナル伝達系を、標的蛋白質の同定と種々のdominant negative遺伝子の導入によって明らかにする。合わせて、酸化・還元反応に依存する新規のSrcキナーゼ活性化機構についてその詳細を解析する事を目的として立案された。その結果、以下の諸点を明らかにした。 1.Src、ConA刺激によるMMP-2の分泌亢進と活性化には、c-Rasの機能が必須である。 2.卵巣癌培養細胞株のフィブロネクチン刺激は、Src下流のFAK,Rasシグナル伝達系を活性化し、MMP-9分泌の亢進と、癌細胞の浸潤・転移を活性化する。この時、FAK,Ras依存シグナル伝達系が決定的な役割を果たす。 3.バキュロウイルスにより大量産生、精製されたSrcキナーゼを用いて、塩化第2水銀等によるTyr527非依存キナーゼ活性化が確認された。塩化第2水銀とともに、NOもSrcキナーゼ活性可能を持つことを発見した。 4.塩化第2水銀の標的となるSrcキナーゼのシステ イン残基の内、496Cys及び498Cysは、Srcキナーゼの構造安定性に重要であることが判明した。
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