研究課題/領域番号 |
09254230
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高橋 玲 京都大学, 医学研究科, 助教授 (60144565)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 癌抑制遺伝子 / 細胞周期 / 遺伝子導入 / RB / p53 / アポトーシス |
研究概要 |
(1)ヒト癌細胞にRB and/or p53の組み合わせで安定性導入した株について、それぞれの遺伝子の活性化の 程度を経時的かつ定量的に測定するシステムを検討した。7つの細胞株にRBあるいはp53遺伝子を再構築したパネルの中で、DNA損傷によりG1停止とアポトーシスに関連した表現型の変化を示すものが明らかになってきている。具体的には、膀胱癌(HTB9)、口腔癌(KOSC3)、骨肉腫(Saos-2)、線維肉腫(Hs913T),大腸癌(WiDr)において、G1停止とアポトーシスの誘導に関する変化が著明に認められた。この中で、RBとp53の両者の遺伝子導入が終了していないものについては、さらに、安定性導入実験を継続する。導入遺伝子発現の誘導可能なプラスミドで追加導入株を得た。HTB9はRB(-)p53(-)であり、それぞれの遺伝子を再構築したクローンが得られている。 (2)G1停止とアポトーシスの評価についてはFACSと形態学的解析およびレーザスキヤニングサイトメータで行った。特に後者では単細胞レベルでの細胞周期と形態学的変化を評価した。p53の発現量はNorthemプロットと定量的RT-PCRを併用し、RBについてはWestemプロットでリン酸化の程度を含めて発現量を評価した。RBが活性化されてG1停止を起こす場合には、むしろp53依存性アポトーシスにはなりにくいことが明らかとなってきた。またRBが不活化されている細胞では、p533の発現亢進が十分に強ければアポトーシス誘導に至る。 (3)上記RB(+)の細胞については、G1ブロックをした場合にアポトーシスが回避できるが、この際にp53特異的 反応経路の活性化が変化するかどうかを調べた。すなわち、RBに非依存性に働くことを検証するために上記クローンについて同様に発現レベルを解析をした。
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