• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

受容体型チロシンキナーゼMerのリガンドの同定と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 09254244
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関九州大学

研究代表者

水野 健作  九州大学, 理学部, 助教授 (70128396)

研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1997年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワード受容体チロシンキナーゼ / Gas6 / Mer / Sky / Axl / 細胞接着 / 細胞増殖
研究概要

私たちは、受容体型チロシンキナーゼSkyを同定し、そのリガンドがGas6であることを明らかにした。Skyは細胞接着因子様の細胞外ドメインをもち、Axl,Merとともに受容体型チロシンキナーゼの中で一つのサブファミリーを形成している。本研究では、Merのリガンドを同定し、その生理機能を解明することを目的とした。そのため、まずGas6の活性発現に必須の領域を同定した。Gas6の各構成ドメインを欠失した変異体を作製し、受容体への結合活性、受容体自己リン酸化活性、線維芽細胞増殖促進活性を測定した。その結果、C末端部の性ホルモン結合グロブリン(SHBG-like)ドメインのみからなる変異体が野性型と同程度の活性を示した。以上の結果に基づいて、SHBG-likeドメイン内に種々のプライマーを設定し、PCRを行ったが、Gas6に類似した蛋白質をコードするcDNAを得ることはできなかった。また、SHBG-likeドメインのcDNAをプローブとするlow-stringency hybridizationによっても、目的のGas6関連蛋白質のcDNAを得ることはできなかった。つぎに、Gla化されていないGas6変異体について、受容体結合活性を測定した結果、Gas6の約1/10の結合活性しか示さず、受容体自己リン酸化活性は認められなかった。以上の結果から、Gas6のC末端部SHBGドメインはGas6の受容体結合活性、増殖促進活性に必要十分であるが、全長のGas6分子においては、GlaドメインのGla化も活性に必須であり、Glaドメインが分子内アロステリック活性調節部位としてGas6の活性化に寄与していることが示唆された。最近、Gas6のGlaドメインはカルシウムイオン依存的にフォスファチジルセリンに結合し、Gas6の細胞接着活性に寄与していることが明らかとなった。Gas6は、Glaドメインを介して細胞膜に結合し、C末端SHBG-likeドメインを介して他の細胞の受容体型チロシンキナーゼに結合することによって、細胞間接着因子として機能すると考えられた。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Higuchi,O.: "Inhibition of activated Ras-induced neuronal differentiation of PC12 cells by the LIM domain of LIM-kinase 1." Oncogene. 14・15. 1819-1825 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Mori,T.: "Comparison of tissue distribution of two novel serine/threonine kinase genes containing the LIM motif(LIMK1 and LIMK2)in the developing rat." Molec.Brain.Res.45・2. 247-254 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Tanabe,K.: "Roles of γ-carboxylation and a sex hormone-binding globulin-like domain in receptor-binding and in biological activities of Gas6." FEBS Lett.408・3. 306-310 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Nakano,T.: "Cell adhesion to phosphatidylserine mediated by a product of growth arrest-specific gene 6." J.Biol.Chem.272・47. 29411-29414 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Ikebe,C.: "Mouse LIM-kinase 2 gene:cDNA cloning,genomic organization and tissue-specific expression of two alternatively initiated transcripts." Genomics. 46. 504-508 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Toshima,J.: "Structural organization and chromosomal localization of the mouse Tesk1(testis-specific protein kinase 1)gene." Gene. 206. 237-245 (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

URL: 

公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi