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GADD45による細胞増殖抑制メカニズムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 09255246
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関長崎大学

研究代表者

児玉 靖司  長崎大学, 薬学部, 助教授 (00195744)

研究分担者 鈴木 啓司  長崎大学, 薬学部, 助手 (00196809)
渡邉 正己  長崎大学, 薬学部, 教授 (20111768)
研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードGADD45 / 細胞周期チェックポイント / ataxia telangiectasia / 増殖抑制
研究概要

Gadd(growth arrest and DNA damage inducible)45遺伝子は、DNA損傷により強く発現が誘導される遺伝子群の一つとしてCHO細胞から単離されたものである。GADD45の発現はp53依存的であり、その機能としてG1チェックポイント機構、あるいは除去修復機構への関与が示唆されているが、その詳細は明確ではない。我々は、Gadd45遺伝子の発現制御が可能なベクターを構築し、高発癌性遺伝病であり、放射線高感受性、及びp53応答経路をはじめとする細胞周期チェックポイント異常を特徴とするataxia telangiectasia(AT)細胞に導入する実験系を確立した。この系を用いて本研究では、AT細胞の表現形質とGadd45遺伝子との関係、及びGadd45遺伝子の機能について調べ、以下のことを明らかにした。(1)正常細胞では、細胞密度依存的にGADD45の発現が上昇するが、AT細胞ではこの現象は全く見られない。(2)AT細胞では、GADD45の構成的発現レベルが低く、放射線による発現誘導も約20時間遅延する。しかし、放射線による発現誘導は見られる。(3)我々が確立したGadd45導入AT細胞では、誘導剤添加後2時間という早期に放射線照射時と同等レベルのGADD45発現が見られる。また、誘導されたGADD45は、誘導剤除去後も48時間は細胞内で安定に存在する。(4)GADD45の高発現により、細胞増殖の遅延、および約40%のコロニー形成率低下が見られる。(5)GADD45の高発現は、AT細胞の放射線高感受性には全く影響を与えない。また、顕著なG1、およびG2停止、あるいはDNA合成率の低下を引き起こさない。以上の結果は、GADD45が細胞増殖抑制機能を担っていること、しかし、その抑制は細胞周期チェックポイント機構による細胞周期の停止を介するものではないことを示唆している。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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