研究課題/領域番号 |
09255259
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
馬場 嘉信 徳島大学, 薬学部, 教授 (30183916)
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研究分担者 |
林 健志 九州大学, 遺伝情報実験施設, 教授 (00019671)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1997年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | キャピラリー電気泳動 / マイクロチップ / SSCP / PCR / がん / 遺伝子診断 |
研究概要 |
昨年度までに行ってきた、キャピラリーアレイ電気泳動-レーザー蛍光検出装置(CAE-LIF)およびF-SSCP法を有機的に結合したがんの遺伝子診断システムの開発に成功したので、本研究においては、研究をさらに発展させるために、マイクロチップ化したキャピラリー電気泳動によるがんの超高性能遺伝子診断システムの開発を目的として、以下の研究を行った。 1.単一のマイクロチャンネルを有するマイクロチップを作製し、マイクロチップ用の高電圧印加装置およびレーザー誘起蛍光検出装置を開発した。この装置を用いた、DNAの高速解析法を確立するために、マイクロチャンネル中にDNA解析用の分離担体を満たし、種々の条件下で電気泳動を行なった。その結果、1000塩基までのDNAをわずか、1分間で解析できることを明らかにした。この装置の開発と解析条件の検討によりマイクロチップ化キャピラリー電気泳動を開発した。 2.さらに、マイクロチップ化キャピラリー電気泳動(MC-CE)とF-SSCPの有機的結合によるがんの高性能遺伝子診断システムの開発のための基礎的検討を行った。このシステムを用いた場合の、がん関連遺伝子の変異および多型を検出するための最適条件を調べた結果、300塩基までの1本鎖DNAをわずか、5分程度で解析できることを明らかにした。 これらの成果は、がんの遺伝子診断を高速化・高精度化する上で重要な貢献をなすものである。以上の研究成果を基礎に、今後は、さらに、複数のマイクロチャンネル中を泳動するDNAを同時に検出できるマイクロチップ化キャピラリーアレイ電気泳動システムを開発し、多数のがん関連遺伝子の多型を同時に検出できるがんの超高速遺伝子診断システムを確立するための検討を行う。
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