研究課題/領域番号 |
09256201
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
高田 賢蔵 北海道大学, 医学部, 教授 (30133721)
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研究分担者 |
丸尾 聖爾 北海道大学, 医学部, 助手 (70292018)
今井 章介 高知医科大学, 医学部, 教授 (60232592)
杉浦 亮 北海道大学, 医学部, 助手 (20241317)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
59,000千円 (直接経費: 59,000千円)
1999年度: 25,000千円 (直接経費: 25,000千円)
1998年度: 19,000千円 (直接経費: 19,000千円)
1997年度: 15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
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キーワード | EBウイルス / バーキットリンパ腫 / EBER / IL10 / がんウイルス / 増殖因子 / 発がん / 悪性形質 / アポトーシス / 胃がん / bcl-2 / バ-キットリンパ腫 |
研究概要 |
発がんにおいてEBウイルス(EBV)はいかなる役割を果たしているのか? 我々はin vitroでバーキットリンパ腫型の感染を維持しているユニークなバーキットリンパ腫細胞株Akataより、EBVが脱落した細胞クローンを分離することに成功した。EBV陰性Akata細胞はEBV陽性Akata細胞と比較して、低血清下での増殖能、軟寒天中での増殖能、ヌードマウスへの生着能、アポトーシス抵抗性がいずれも低下しており、EBV感染Akata細胞は非感染Akata細胞に比べてbc1-2の発現が高いこと、を報告した。さらに個別のEBV遺伝子をEBV陰性Akata細胞に導入した実験から、EBERがこれらの活性を担っていることを明らかにした。以上の結果は、バーキットリンパ腫においてEBVの存在が細胞がん化に直接的に寄与していることを示している。 さらに我々は、バーキットリンパ腫由来の2つの細胞株AkataおよびMutuにおいてインターロイキン10(IL10)の発現がEBVの存在に依存していることを、EBV陽性および陰性細胞クローン、EBV陰性クローンへのEBV再感染クローンの解析により明らかにした。ポリA(-)の小RNAをコードするEBER遺伝子の単独導入によりIL10の発現が誘導されること、EBERノックアウトEBV感染ではIL10の発現が起こらないことより、EBERによりIL10の転写活性化が起こるとの結論を得た。更に、EBV陰性Akata細胞はIL10添加によりEBV陽性Akata細胞に匹敵する増殖能を得、逆にEBV陽性Akata細胞の増殖が抗IL10抗体またはIL10のアンチセンスオリグヌクレオチド添加により著しく阻害された。
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