研究課題/領域番号 |
09257211
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
杉山 雄一 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (80090471)
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研究分担者 |
鈴木 洋史 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (80206523)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | ABC輸送担体 / cMOAT / MRP / MLP / 胆汁排泄 / 多剤耐性 |
研究概要 |
前年度科学研究費のサポートを得て、ラット胆管側膜上に存在し、グルタチオンおよびグルクロン酸抱合体を含む種々有機アニオン系化合物の胆汁排泄に関与するcanalicular multispecific organic anion transporter(cMOAT)のcDNAクローニングを完了し、cMOAT機能を遺伝的に欠損するラットEisai hyperbilirubinemic rat(EHBR)における変異機構を同定してきた。今年度は、クローン化したcDNA産物の機能を決定すると共に、cMOAT関連蛋白のcDNAクローニングに関して検討を加えた。cMOATcDNAを哺乳類発現ベクターpCXN2にsubcloningし、NIH3T3細胞にtransfectした。G418存在下で得られた安定遺伝子導入株に対しNorthern blotによりcMAOT高発現株を採取し、膜ベシクルを調製した。膜ベシクルにおけるcMOAT基質2,4-dinitrophenyl-S-glutathione(DNP-SG)の輸送を測定したところ、ATP依存性が観察されたが、GTP,CTP,UTPもATPの約50%程度の促進効果を有することが示された。更に、ATPにより促進される輸送はK_m=0.175μMの飽和性を示した。一方、vectorのみを遺伝子導入した細胞株より調製した膜ベシクルにおいてもATPにより促進されるDNP-SG輸送活性が観察されたが、Northern blotの結果からNIH3T3細胞におけるマウスcMOATの発現が確認されたことから、この輸送はマウスcMOATに依る可能性が示唆された。本研究結果は、クローン化されたcMOATcDNA産物の機能を定量的に評価した初めての例である。
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