研究課題/領域番号 |
09257237
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
中山 仁 熊本大学, 薬学部, 教授 (70088863)
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研究分担者 |
沢登 徹 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (00014217)
國安 明彦 熊本大学, 薬学部, 教務員 (90241348)
甲斐 広文 熊本大学, 薬学部, 助教授 (30194658)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | スルホニルウレア受容体 / グリベンクラミド / 光アフィニティラベル / マクロファージ / スカベンジャー受容体 / CD36 |
研究概要 |
スルホニルウレア剤が結合する新しいタンパクを見いだしたことからその同定を図ること、および心筋のATP-Kチャネルの機能協関を明らかにすることを目的に研究を継続した。本年度に得られた成果を以下に述べる。 (1)心筋のスルホニルウレア受容体(SUR)を解析すべく、そのリガンド[^3H]-glibenclamide(GB)により光アフィニテイラベルを行ったところ、SUR2遺伝子の翻訳産物とは異なるタンパクとしてCD36と酷似した分子を見いだしたことは前年度報告したが、その同定のため本年度はCD36発現が知られているマクロファージ(MΦ)を用いて解析した。その結果、MΦ中の88kDaのポリペプチド量がGBで特異性高く光ラベルされ、また抗CD36抗体でも免疫沈降できることから、これがCD36であることが明らかになった。さらに、MΦCD36の機能とみなされている酸化LDLのMΦへの取り込み活性が、GBによって阻害されることもわかった。CD36は、コレステロール代謝と関連するスカベンジャー受容体スーパーファミリーに属するものである。インスリン非依存性糖尿病の治療薬として用いられるSU化合物が、動脈硬化と関連するといわれるスカベンジャー受容体とも結合し、その機能を抑えるとの結果は初めてのものであり、興味深い。この結果をふまえ、今後さらに研究の展開を図る。 (2)心筋K-ATPチャネルの有力候補の一つであるuKATP(Kir6.1)のアミノ酸配列の一部に対する抗体を作製した。堀江稔班員の協力を得、これを用いて虚血ラットにおけるKATP量の変化を調べたところ、uKATP(Kir6.1)の選択的な増加が観察された。
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