研究課題/領域番号 |
09257239
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 姫路工業大学 |
研究代表者 |
平田 肇 姫路工業大学, 理学部, 教授 (40049052)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | アミノ酸トランスポーター / 融合タンパク質 / 大量発現 / 好熱菌 / 超好熱菌 / 大腸菌 |
研究概要 |
好熱菌PS3のアラニン能動輸送体(ACP)は分子量約42.5kDaの単一ポリペプチドからなり、Na^+あるいはH^+の電気化学的ポテンシャルによって駆動されるNa^+/H^+駆動型アミノ酸(アラニン、グリシン、セリン)トランスポーターである。昨年度までに、acp遺伝子を大腸菌内で発現させることによりN末端領域についての知見が得られ、さらに、マルトース結合タンパク質(MBP)との融合タンパク質の形で大量に発現させることが可能となった。本年度はさらに(1)結晶化を目標とした生理機能を有するACP精製タンパク質の大量発現系の構築、(2)ACP相同タンパク質をコードする遺伝子のクローニング及び輸送機能の解析、さらに(3)超好熱菌ゲノムライブラリーからの相同機能を有する遺伝子のクローニング及び機能発現などについて試みた。(1)については、これまでに大腸菌のマルトース結合タンパク質(MBP)発現ベクター(pMALc2)にacp遺伝子を挿入し融合タンパク質MBP-ACPとして大量発現させるようなプラスミド(pAC6268)を構築し、大腸菌TB1株で発現させる系を確立したが、この大量発現した融合タンパク質の輸送比活性は本来のACPの1%以下と低かった。そこで大量発現によって生じた不溶性タンパク質のrenaturationに用いられている大腸菌シャペロニンGroEL/ES複合体遺伝子との共発現を試み、MBP-ACPを共発現するクローンが得られた。また、(2)については、大腸菌ゲノム計画により見いだされた配列の中にACPと相同性の高いORF476が存在していることが明らかとなっているので、このORF476がアラニン輸送体としての機能をもっているかを調べるために、この遺伝子のクローニングを行い輸送機能の解析を行ったところORF476もACPやA.DagAのホモログであることが明らかとなった。さらに(3)については超好熱菌Thermococcus KS-1のゲノムライブラリーから発現クローニング法によりグリシン輸送促進能を示す遺伝子ORF232が得られた。このDNA配列を解析したところ、5〜6回膜貫通領域と推定されるタンパク質をコードしており、このタンパク質が新規の中性アミノ酸トランスポーターありは促進因子であることが示唆された。
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