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チロシンキナーゼおよびG蛋白によるHIV感染性の制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 09258231
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関国立国際医療センター

研究代表者

松田 道行  国立国際医療センター, 臨床病理研究部, 部長 (10199812)

研究分担者 高橋 秀宗  国立感染症研究所, 主任研究官 (70260271)
研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1997年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードHIV / Hck / Src / チロシンキナーゼ / Nef
研究概要

HIVの感染性をSrc型チロシンキナーゼがどのように制御するかについて研究した。まず、Src型チロシンキナーゼのうち、マクロファージに多く存在することが知られているHckのアミノ末端側半分を発現するベクターを作成し、産生される蛋白をHckNと命名した。同様の構築のSrcチロシンキナーゼは内在性のSrcに対して抑制性に働くことが知られており、優勢劣性変異体となる。HIVプロウイルスNL432とHckNを同時に発現させるとHIVの感染性が約30%に低下することを見出した。HckNのSH2ドメインに変異を入れてもこの抑制効果に変化は無かったが、SH3ドメインに変異をいれると、この抑制効果が完全に失われた。次に、どういう機序でHckNがHIVの感染性を低下させるかを調べるために、VSVのpseudotypeを作成したところ、HckNの影響はまったく認められなかった。このことは、HIVの細胞内侵入にHckNの影響があることを示唆する。そこで、HIVのT細胞に対する侵入効率を測定したところ、HckNはHIVの侵入効率を約30%に低下させていた。ウイルス上のgp120を測定したが、あきらかな差は認められなかった。また、Hckと結合することが知られているNef蛋白を欠失した変異体に対するHckNの影響を調べたが、HckNはこの変異体も野生型同様に抑制した。以上の結果は、HckNがNef非依存性にHIVのgp120を機能的に阻害することを示唆し、逆に、Src型チロシンキナーゼの活性がHIVの標的細胞への侵入に必要なことを意味しているものと思われる。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Takahashi,H.et al.: "The role of topoisomerase I in HIV-1 replication." Leukemia. 11. 113-115 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Tokunaga,K..et al.: "Inhibition of HIV-1 virion entry by dominant negative Hck." J.Virol.(in press). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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