研究課題/領域番号 |
09259202
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
渡邊 建彦 東北大学, 医学部, 教授 (70028356)
|
研究分担者 |
渡辺 武 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (40028684)
大津 浩 東北大学, 医学部, 助手 (60250742)
谷内 一彦 東北大学, 医学部, 助教授 (50192787)
|
研究期間 (年度) |
1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | ヒスチジン脱炭酸酵素 / H1受容体 / H2受容体 / 神経可塑性 / ノックアウトマウス / ヒスタミン |
研究概要 |
ヒスタミンH1受容体遺伝子ノックアウト(KO)マウスの自発運動量、受動回避反応、T字型高架迷路法などにより、KOマウスは野生型に比して不安状態が強いことを明らかにした。また、脳内カテコラミン、セロトニン含量を測定し、KOマウスは、セロトニンを代謝回転が野生型より高いことを見いだした。これと関連して脳スライスからの高濃度K^+誘発セロトニン遊離が、は、野生型マウスではヒスタミンにより抑制されるが、KOマウスでは増強していることがわかった。従って、KOマウスの行動異常の一部はセロトニン神経系との相関性で説明される。 ヒスタミンの合成酵素であるヒスチジン脱炭酸酵素遺伝子(HDC)KOマウスをHDCの補酵素であるピリドキサル5'ーリン酸の結合部位付近の配列を中心に、ネオマイシン耐性遺伝子を導入し、相同組み替えをおこさせ、常法により作成した。本KOマウスは、分娩、発育、成長において、また、外観上も野生型と相違を認めない。KOマウスの胃、脳などの臓器では、HDC活性はほとんど検出できないが、ヒスタミン含量は、KOマウスにおいても野生型の10〜30%存在した。現在、このヒスタミンの由来を明らかにしつつあり、さらにKOマウスの表現系の解析に着手した。その結果、KOマウスでは、野生型に比してやや自発運動量が低下していた。現在、HDC遺伝子の高発現トランスジェニック・マウスも準備中である。ヒスタミンH2受容体遺伝子KOマウスについては、現在、キメラマウスが得られている。
|