研究課題/領域番号 |
09259220
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
白瀧 博通 大阪大学, 医学部, 助手 (90249962)
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研究分担者 |
佐々木 卓也 大阪大学, 医学部, 助手 (40241278)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 神経伝達物質 / Rabphilin3 / Doc2 / Rab3A / Tomosyn / Munc13 / SNARE |
研究概要 |
神経可塑性の分子メカニズムを解明する上で、神経伝達物質の放出反応の分子メカニズムを明らかにすることは重要である。私共は、神経伝達物質の放出反応に関与している低分子量G蛋白質Rab3Aの標的蛋白質rabphilin3とrabphilin3と同様C2様領域を2個有する蛋白質であるDoc2を発見しており、rabphilin3およびDoc2がシナプスにおいて新たなCa^<2+>センサーとして機能していることを明かにしている。最近、Rab3A-rabphilin3系が普遍的膜融合装置であるSNARE系を介して神経伝達物質の放出反応を制御している可能性が高くなっており、Rab3A-rabphilin3系による神経伝達物質の放出反応の制御機構を解明する上で、SNARE系の活性制御機構および作用機構の解明が重要な課題となっている。そこで、本年度、私共は、SNARE系の新たな活性制御蛋白質を見出してその一次構造を決定し、tomosynと命名した。tomosynは、分子量123,636で1,116個のアミノ酸からなっており、大脳に特異的に発現していた。tomosynはSNARE系の構成因子であるシンタキシンに結合し、シナプス小胞のプレシナプス膜へのドッキングに関与している複合体の形成に促進的に作用した。一方、本年度、私共は、Doc2が神経伝達物質に関与しているMunc13にジアシルグリセロール依存性に結合することを明かにした。さらに、このDoc2のMunc13への結合がCa^<2+>依存性の分泌反応に関与していることを細胞レベルで明かにした。このように、本年度の研究は予想以上に進展し、当初の目的はほぼ完全に達成することができた。
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